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全国2例目「こどもホスピス」 関係者悲願、金沢区に開所

社会

掲載号:2021年11月25日号

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家族が暮らす室内
家族が暮らす室内

 六ツ川の県立こども医療センターに子どもを入院させていた保護者らによるNPO法人が進めてきた県内初、全国2例目の「こどもホスピス」が11月21日、金沢区六浦東に開所した。市民からの寄付金や多くのボランティアの申し出などもあり、開所に漕ぎつけた。常駐の看護師や保育士らが重い病気と闘う子どもや家族を支えていく。

六ツ川の病院 入院経験保護者ら

 開所したのは、地域コミュニティ型の通所施設「横浜こどもホスピス〜うみとそらのおうち」。市によると、単独型の施設は大阪市の施設に次いで全国で2例目となる。

 運営する認定NPO法人「横浜こどもホスピスプロジェクト」の代表理事を務める田川尚登さんは、次女がこども医療センターで治療を受けていた。しかし、1998年に悪性脳腫瘍のため、6歳で亡くなった。これらの経験から、支援者とともにNPO法人「スマイルオブキッズ」を設立し、患者家族の滞在施設「リラのいえ」を同センターそばに開設させた。さらに、難病の子どもが残された時間を家族と過ごせるようにと、小児ホスピスの建設を目指し、2017年に「横浜こども―」を立ち上げた。

 整備費や運営費を確保するためにコンサートを企画するなどして、3億円超の寄付金を集めた。市から関東学院大学そばの市有地約730平方メートルを30年間無償で貸し付けてもらえることになった。

 対象となる利用者は生命を脅かす疾患や病態にある子どもら。会員登録、ヒアリングをした上で個別のプログラムを作成し、過ごしてもらう。当面は日帰りでの利用となる予定。

 施設のコンセプトに「子どもと家族が生き生きと過ごせる場所」などを掲げた。2階建ての建物は、光が多く差し込む開放的な作りに。寄付されたブランコや手作り照明などが随所に配置されている。田川さんが特にこだわったのが2階にある大きな風呂。子どもの終末期に何がしたかったかというアンケートで、約8割が「一緒にお風呂に入りたかった」という結果を反映させた。天井にはリフトレールが設置され、左右の部屋からリフトで風呂に移動できるようになっている。

 これまで寄付や支援をしてくれた人は3千人を超え、ボランティア登録者は約200人。21日の開所式で田川さんは「子どもの笑顔を守り、願いや希望を叶えられる施設にしたい」と話した。地域の人の理解を得たいとして、見学も歓迎しているという。

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