南防犯協会(岩田春男会長)は南警察署と連携し、地域で相次ぐ自転車盗への注意を呼び掛ける取り組みを商店街などで行っている。新型コロナウイルス対策を講じた上で、徐々に街頭での啓発運動の幅を広げる。
南署によると、県内で今年11月末までに発生した自転車盗は6272件で昨年と比べて440件、南区内では138件で14件減少したが、無施錠の自転車が盗まれる被害が相次いでいる。
自転車の質や状態などに関係なく、駅前や店舗、アパートやマンションの駐輪場で被害が起こりうる。たった数分間、目を離しただけで盗まれたというケースも多く、誰もが被害に遭うリスクと隣り合わせだ。
そうした状況を改善しようと、同会は南署と協力し、11月26日に弘明寺商店街で通行人に自転車盗への注意を呼び掛けるキャンペーンを実施。同会の山典子事務局長らがダイヤル式ワイヤー錠などの啓発物を配った。
自転車盗の防止に有効なのが、備え付けの鍵とワイヤー錠などで施錠するダブルロック。二重施錠で防御力が高まるほか、警戒心が強いことを犯人に示し、防犯効果の向上が期待できる。
キャンペーンでは、啓発物の配布とともに、警察官が必要に応じてダブルロックの手順を実演。ダイヤルの暗証番号の設定から付け方までの工程を一から丁寧に教えた。
通行人の70代女性は「お店やアパートの駐輪場で鍵がかかっていない自転車をよく目にする。自分も鍵をかけ忘れないように気を付けたい」と話し、防犯意識を高めたいとした。
キャンペーンに参加した南署生活安全課の警察官は「減少したとはいえ『南区で138件も被害が出ている』という危機感を持っていただき、自転車から離れる際は必ず鍵をかけてほしい」と注意を呼び掛ける。
被害を防ぐには日ごろから一人ひとりが危機管理を高めることが大切。同会や南署は年末にかけて増加が見込まれるオレオレ詐欺などの特殊詐欺の防止対策とともに、自転車盗についても住民に寄り添った注意喚起などに力を注ぐ。
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