六ツ川の県立横浜国際高校の生徒有志が開発途上国の生産者を守るための仕組み「フェアトレード」を知ってもらうためのイベントを4月30日に開いた。フェアトレードに対する考え方や普及のためにできることなどを意見交換するワークショップを行い、生徒は今後も対話の場を設けていく意向だ。
イベントを行ったのは同校3年生の有志による「Yis Fairtrade Project」の13人。メンバーは1年生の時からチームを組んで活動してきた。
フェアトレードは、コーヒーやチョコレート、バナナ、工芸品などの製品を適正価格で継続的に購入し、立場の弱い途上国生産者の生活改善と自立を目指す仕組み。
生徒は同校の文化祭でチョコなどのフェアトレード製品を販売するなど、普及を続けてきた。イベントは、フェアトレードをよく知らない人とも意見交換しながらコミュニケーションを図ろうと初めて企画した。
中区のコミュニティスペース「泰生ポーチフロント」で行ったイベントには、SNSなどの呼び掛けに応じた人や会場付近を通りかかった人が参加。フェアトレード製品を取り扱う人の話を聞いた上での意見交換のほか、「フェアトレードの必要性」や「日本で普及されるためには何ができるか」をテーマに、生徒と参加者が議論を交わした。参加者からは「フェアトレードは途上国にとって今までマイナスだった状況をゼロにするもので、進めて当たり前のこと」「消費者が企業に働きかけないと、フェアトレード製品の扱いが広がらないのでは」などの意見が聞かれた。
メンバーの大田涼生さんは「今後もフェアトレードを考える場を作っていきたい」と話し、学校内外の様々な機会を通じて普及を図っていく。
特定非営利活動法人フェアトレード・ラベル・ジャパンによると、2022年のフェアトレード製品の国内市場は約196億円。21年の国民1人あたりの購入額は126円で、世界最多のスイスに対してわずか1%だという。
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