子どもに防災について考えてもらう企画「防災てらこや」が8月7日、横浜橋通商店街内で開かれた。同商店街の主催で昨年始まった企画だが、南消防署に加え、市都市整備局が初参加し、まちづくりの観点から防災を語った。主催者側は今後も防災に関係する様々な機関と連携して企画を進める意向だ。
「てらこや」は、子どもたちの防災意識を高めることを目的に商店街と南消防署が話し合う中で生まれた企画。昨年から新川町に事務所がある株式会社野毛印刷社と3者で進めてきた。これまで、商店街の多目的スペースを使い、保育園児向けに防災に関する絵本の読み聞かせを行ったほか、小学生対象の消防署見学会などを行っている。
今回は夏休み企画として、小学生対象の講座を実施。学年別に行い、7日の午後の回には、事前の呼び掛けに応じた小学生3、4年生5人が参加した。
都市整備局が初参加
前半は初参加となる市都市整備局防災まちづくり推進課の職員が災害に強いまちをどのように作るかを説明。同課は木造建築物の耐震性チェックや燃えにくい建物の建築推進などを行う部署。防災対策の前後のまちの様子をイラストで紹介し、道や建物がどう変化したかを間違い探し形式で確認。緊急車両が通りやすいように道幅を広げたり、階段に手すりを設け、災害に強く、住みやすいまちづくりを進めていることを紹介した。
後半は、避難所(地域防災拠点)の生活を知るために、東日本大震災時の避難所の様子を動画で視聴。真っ暗な室内で懐中電灯を使ったり、水を入れたペットボトルを使った「簡易ランタン」の作り方を説明した。
約1時間の講座を終え、南吉田小3年生の女子児童は「避難所の生活が大変だということが分かった」と語った。
関係機関と協力
都市整備局の職員は「子どもにまちづくりの視点からの防災について知ってほしいと考えていた」という。南消防署は「防災のことを伝えるのに、消防署だけでは範囲が限られる。防災に関係する部署と協力して進められるのは有意義」という。今後は避難所での食事や健康維持に関する講座の実施も検討したいとしており、関係機関と連携を進めていく。
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