母乳で子育てをする母親を支援する施設「風の学校」が9月1日、京急弘明寺駅そばに開所する。保健師が立ち上げたもので、講座などを行う。既存の子育て施設でも支援が難しいこともある母乳育児の悩みを語り合いながら、「工夫できる母親になってほしい」と施設側は期待している。
保健師が自費で立ち上げ
施設を立ち上げたのは、六ツ川在住で保健師として32年間、横浜市に勤務した朝倉きみ子さん。市勤務時代から母乳育児のアドバイスを行い、1985年には母親たちと「よこはま自然育児の会」を作り、その後も母乳育児の電話相談を受ける活動を行ってきた。2006年に市を退職した後は、子育て支援施設などで母乳育児の悩みを語り合うサロンを実施してきた。
今まで朝倉さんは「赤ちゃんの体重が増えないのは母乳が足りないからなのか」など、母親の切実な悩みを多く耳にしてきた。また、姑の「おっぱいが足らないのでは」「私の時はこうしていた」という母親への”アドバイス”が、負担になっているケースも見てきたという。ミルクで子育てをする母親も集まる既存の子育て支援施設では「母乳育児の悩みを話しづらいこともある」と感じた朝倉さんは、施設の開設を決意し、自らの資金で一軒家を借り、「風の学校」を開所させた。朝倉さんによると、母乳育児支援を目的にした子育て施設は「全国的にも珍しいのでは」という。
施設では母親と赤ちゃんのコミュニケーションを深める教室や産後ヨガなど、日替りで講座を行う。ほかにも、服を着たまま授乳がスムーズにできる授乳服の展示も行われている。
朝倉さんは「母乳は自然に出るもので、赤ちゃんが母親を享受する第一歩」と話し、「母乳の悩みを解決できれば、将来の悩みも乗り越えられる」と、施設を通して母親に成長してほしいと願っている。
場所は六ツ川1―50―46。開所は月曜から木曜の午前10時から午後3時。利用には年間登録(登録料1000円)が必要で、1回の利用は300円。講座やイベントは別途参加費が必要。問い合わせは朝倉さん【電話】090・4208・4805へ。ホームページ(http://www.kazenogakkou.com/)にも詳細。
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