子育て中の母親などを対象に無料の電話相談を行うNPO法人「ひだまりの森」(林順子理事長)が2月から相談室を井土ヶ谷下町から高砂町に移転し、相談室のリーフレットを新たに製作した。子どもの入園・入学の時期を前に「誰にも相談できない悩みの受け皿になれれば」と電話での支援を続ける。
移転で一新
「ひだまりの森」は、市が1973年に設立した「横浜市乳幼児家庭教育センター」の相談員が中心になって2006年に法人化されたもの。10年までの4年間は市の外郭団体「男女共同参画推進協会」から委託を受け、フォーラム南太田内で活動。年間1500件を超える電話相談を受けてきた。委託事業終了後も、「相談者を見捨てるわけにいかない」と自主運営で活動を継続。この間に事務所を中区から井土ヶ谷下町に移すなどしてきたが、活動支援者の協力もあり、高砂町のビル内に移転。広いスペースを確保できた。
現在、電話相談に応じるスタッフは6人。幼児教育や福祉の資格を持ち、子育て経験がある人ばかり。平日の日中に電話を受ける。南区を中心に市外、県外からも合わせ、年間1300件の相談が寄せられる。
「どこに聞けば…」
「発達が気になる」「子どもがかわいいと思えない」といった子どもに関する内容から「ママ友との付き合いが疲れる」といったものまで、さまざまな相談が寄せられる。理事長の林さんは「どこに相談したらいいのか分からない人や公的機関に聞きづらいという人からの電話が多い」と話す。
最近では、地域の子育てサロンなど、親子が集う場所が設けられているが「人との付き合いが苦手で、そういった場所に入れないという悩みが多くなってきた」と林さん。「イクメン」と呼ばれる積極的に育児参加する父親が増えていることにも「『夫に気兼ねして、協力を頼みづらい』と悩んでいる母親もいる」という。
母親に寄り添う
林さんによると、例年、これからの時期は子どもの入園や入学に関する相談が増えるという。「ありのままの母親の姿を受け入れ、寄り添いたい。私たちが誰にも相談できない悩みの受け皿になれれば」と話す。
移転に合わせ、ひだまりの森を紹介したリーフレットを刷新。実際に寄せられた内容を紹介し、相談しやすい環境を整えている。
「ひだまりの森」の電話相談は【電話】045・341・3607。月曜から金曜の午前10時から正午と午後1時から4時。活動を支える支援者も募集している。
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