蒔田公園や大岡川沿いをライトアップする市民団体によるアートイベント「光のぷろむなぁど」が12月14日、15日に開かれる。公園内にペットボトルを使ったキャンドルで桜を描き、コンサートなども行う。開始6年目の今年は区内在住のアートディレクターを迎え、地域住民中心の運営体制で臨む。
2008年12月、吉野町市民プラザが大岡川沿いなどをライトアップする企画を初めて実施。それを受け、09年から蒔田公園周辺の住民が中心となって「大岡川アートプロジェクト実行委員会」(杉山孝一委員長)を組織。アートと音楽、食を中心としたイベントとして「光のぷろむなぁど」を毎年12月に開催してきた。
公園内にペットボトルを使った「光のツリー」を毎年飾っている。今年もツリーを中心にしたキャンドルナイトを企画。富士山をイメージし、ペットボトルをつなぎ合わせたツリーが登場するほか、15日は、キャンドルで区の花「さくら」の花びらを描き、その形を上からではなく、地上から見られるようにする「アナモルフォーズ」(歪像画)に初挑戦する。ほかにも、コンサートやダンス、屋台が会場を盛り上げる。
蒔田中や共進中の美術部もアート作品を展示。日枝小、大岡小の児童もイベントに協力し、回を重ねるごとに学校の参加が広がっているのも特徴だ。
新体制で地元色強く
これまで5年間は外部の美術家がイベント全体を統括してきた。同委員会は5年を区切りと考え、より地域に密着した運営を目指そうと、今年からアートディレクターに弘明寺町在住の藤田治さん=人物風土記で紹介=を起用。藤田さんは08年当時、吉野町市民プラザのスタッフとして「光の―」に携わっており、現在はフリーデザイナーとして活動する。「約20人の実行委員のほとんどが近隣住民というアートイベントは珍しい」と藤田さんは話す。
地域の支援広がる
運営資金は市芸術文化振興財団からの助成と店舗や団体からの協賛金で賄っている。イベントの協力者は当初、蒔田地区の住民が多かったが、次第にお三の宮、南太田、清水ヶ丘などに広がりつつある。
同委員会の杉山委員長は「町内会を越えた連携が生まれるなど、アートで地域と地域を結べるようになってきた」と手応えを口にし、「身近な場所で、身近な人たちが作っているアートを体感してほしい」と話す。
開催時間は2日間とも午後4時から8時。
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