横浜英和女学院中学高等学校(蒔田町、伊藤美奈子校長)と青山学院(東京都渋谷区)が系属校化へ向けて協議を進めていることが分かった。英和側は「協議を重ねている段階」としている。在校生から青山学院大への推薦枠拡大を期待する声が出ており、7月中に発表される予定の内容を注視している。
多くの共通点
「系属校」は運営をそれぞれ別の学校法人が行うもので、同じ法人が直接運営する「付属校」とは異なる。
英和女学院を運営する横浜英和学院と青山学院はともにキリスト教系の学校法人。創立100年以上の歴史があり、プロテスタント系の学校法人で組織される「キリスト教学校教育同盟」に加盟するなど、教育面での共通点も多い。
英和女学院は1880年設立の中高一貫の女子校。同校のホームページによると、2014年に青山学院大に合格した生徒は17人で、前年の7人から2倍以上に増加。合格者17人は大学別では最多だった。
推薦枠拡大を期待
特定の大学と連携関係を持つ「系属校」の生徒は、一般受験者よりもその大学へ優先的に入学が認められるケースが多い。
英和女学院に通う高校2年生は「系属校になった場合、青山学院大への推薦枠が増えるのかが気になる」という。一方、この春に英和女学院を卒業した大学生は「(系属校化によって)『英和』の名前がなくなってしまうのは嫌だ」と愛着のある名前を残してほしいという。卒業生の保護者は「昨年、新しい校舎を作るなど、最近は生徒集めの工夫が感じられた」といい、今回の青山学院との系属校化協議も生徒確保へ向けた動きの一つだとみている。
英和学院はホームページで「(青山学院と)協力して良き教育を行うことを目指していきたいという願いのもと、話し合いを続けている」と交渉を認めた上で「現在協議を重ねており、両学院で正式に話がまとまったら発表する予定」としている。本紙の取材には「正式発表まではコメントできない」と語った。青山学院広報室は「(正式発表は)7月中にできるのでは」としており、系属校化の開始時期や生徒への影響など、今後の動向が注目される。
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