衆議院議員選挙の投開票が12月14日に行われた。自民党が大勝する中、前職、新人の3人が争った神奈川2区(南区、西区、港南区)は、自民党の前職・菅義偉氏(66)が約14万7千票を獲得し、共産党の新人・三輪智恵美氏(60)と生活の党の新人・岡本幸三氏(54)を大差で下して7度目の当選を決めた。南区の投票率は過去最低の50・89%だった。
地元活動3日間だけ
第2次安倍政権発足以降、官房長官として首相を支えてきた菅氏。選挙期間中は、ほかの候補者の応援のため、北海道から福岡まで約50選挙区を回った。自身の選挙区で活動したのは公示日の2日と8、9日の計3日間だけだった。本人不在の間は市議や県議が駅頭などで支持を訴えた。
9日に蒔田中で行った演説会で菅氏は冒頭、「ここに来てほっとした」と短時間でも地元に戻れたことを喜んだ。集まった支持者に「アベノミクスで景気が回復した。今こそデフレ脱却のチャンス」と語り、演説の大半を経済政策の成果を説明することに費やした。
投票締切直後、テレビで全国最初に菅氏の当確が報じられた。本人はテレビ出演のため東京におり、蒔田駅そばの選挙事務所では家族や支持者らが当選を祝った。妻の真理子さんは「みなさんが心を一つにして応援してくれた結果。日本の未来を明るくできるようにしたい」と述べた。
菅氏の陣営は選挙戦序盤から「官房長官の名に恥じない勝ち方が必要」と得票数や得票率にこだわりを見せていた。投票率が下がる中、前回を約9千票上回ったことで、陣営には安堵感が広がった。得票率の67・7%は05年の58・4%を上回り、自身最高だった。
共産党の三輪氏は消費増税反対などを訴えた。同党の県内18候補者中、最も多い票を獲得した。三輪氏は「原発や働き方の問題など、共産党への期待を感じた。これからも安倍政権の暴走を阻止したい」と語った。
生活の党の岡本氏は公示直前の出馬表明で最後まで出遅れが響いた。「結果は残念だったが、野党再編は絶対に必要。今後もその思いを胸に活動していきたい」と話した。
半数近くが棄権
県内全体の投票率は53・88%。2区の投票率は53・36%で過去最低だった前回を5・88ポイント下回り、県内18選挙区中12番目。南区は50・89%で前回比5・66ポイント減。市内18区中16番目だった。菅氏陣営の一人は「『とにかく投票に行って』とお願いしたが、低投票率は政治の責任」と語り、危機感を訴えていた。
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