市立永田中学校(深澤茂校長)陸上部のイブラヒム貞哉君(3年)が7月18日に平塚市で行われた「県中学通信大会」の男子100m決勝で県中学記録を24年ぶりに更新する10秒71で優勝した。イブラヒム君は200mでも4月に県記録を樹立しており、短距離2種目の県記録保持者になった。8月の全国大会では2種目制覇を目標に掲げる。
ガーナ人の父と日本人の母を持つイブラヒム君。たぐいまれな身体能力と身長186cmの長身を生かした大きな走りが持ち味だ。
24年ぶり更新
18日に行われた100m決勝では、スタートから飛び出すと持ち前の大きなストライドで50m過ぎから一気に加速。2位の選手を0秒39引き離し、10秒71で圧勝した。
1991年に出た県記録10秒75を100分の4秒上回ったほか、全国中学歴代でも9位の好記録。予選で犯したフライングを修正して決勝に臨んだというイブラヒム君は、「落ち着いてスタートが切れた。(新記録は)出るとは思っていなかった」と振り返った。
中学歴代5位
20日の200mは、2位選手に1秒近い大差をつける21秒65の大会記録で制した。4月に県記録となる21秒99を樹立。7月4日の県選抜大会では、そのタイムを大きく更新する中学歴代5位の21秒57の新記録を叩き出している。
顧問の佐藤広貴教諭は「もともとポテンシャルを秘めていた。精神面が強くなった」と記録を伸ばし続ける愛弟子の成長を喜ぶ。
昨年は予選で好タイムを出した後、力を維持できずに2本目以降のレースで失速することが多かった。パワーを持続するため、下半身や腹筋の筋力トレーニングを強化。最近では体の力を抜き、リラックスした状態で走れるよう、スタートレーンに立つ時は「自分の走り」をする姿を頭に思い浮かべている。
日本一、そして世界へ
7月の陸上世界ユース選手権男子100m、200mで優勝し、注目を集めるサニブラウン・アブデル・ハキーム選手(16)も、ガーナ人の父と日本人の母を持つ。イブラヒム君は「走るストライドが似ている部分がある」と話し、自らも「五輪に出ることが目標」と世界での活躍を夢見る。
全国大会は8月18日から北海道で行われる。イブラヒム君は「100m、200mの2種目で優勝する。記録はその流れで出せれば」と力強く語った。
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