南区で唯一のラグビー部がある私立関東学院中学校高等学校=三春台=が10月25日、県大会3回戦で県立川和高校に勝ち、8年連続で8強入りを果たした。同部は部員数が少なく、中学生は他校と合同チームで試合を行っている。チーム編成で苦労が続く中、同部はワールドカップ日本代表の活躍でラグビーが普及し、競技者と部員増につながることを期待する。
中学は他校と合同
同部は3回戦で県立川和高校を51対21で退け、8年連続で県ベスト8入りを果たした。県内高校ラグビーで強豪校と言える結果だが、高校生部員は16人。15人制の必要人数を僅かに満たす部員数に留まる。中学生は13人。主要大会に出場できる2年生以上の生徒は9人で、半数近くを他校から補充し、合同チームで試合に臨む。樋口創太君(中3)は「人数が少なく苦労している。部員が増えてほしい」という。
中高一貫教育の同校。中学1年で入部後、高校3年までラグビーを続ける選手も多いが、途中入部はまれで、中学1年生の入部後は部員が増えることは少ない。同部顧問の伊奈輝一教諭は、「他校も部員が少ない学校が多い。人が集まる全国常連校と2極化している」と話す。20年前は70校以上あったという県内の高校も、現在は部員が集まらないなどの理由で50校以下まで減少している。
同部は部員増を目指し、オープンキャンパスでの部活動体験やラグビースクールとの合同練習などで、小学生以下の子どもにラグビー部があることを知ってもらおうと工夫している。
主将の五十嵐剛君(高3)は「日本代表の活躍で競技の話をする機会が増えた。(部員が)多くならなくては」と話す。五十嵐君は、大学でも競技継続を希望しており、卒業生が複数所属する名門・関東学院大も候補の一つ。かつて一緒にプレーした卒業生らの活躍が刺激になっているという。
W杯躍進きっかけに
ワールドカップ日本代表の活躍で市体育協会の職員は、「保護者から、『子どもが地域でできるところ(チーム)はないか』などの問い合わせが増えている」という。伊奈教諭は「(ラグビー熱で)競技人口が増えるきっかけになればという思いがある」と期待する。
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