南区の16連合町内会ごとに地域の課題を話し合う「地区懇談会」が5月9日から始まり、6月下旬まで16カ所で行われる。高齢化や防災、子育てなど、地域の実情に応じたテーマが議論される。南区役所は、参加者の対話や意見交換を活発にし、課題や対応策を共有することで、地域の力を伸ばそうとしている。
懇談会は1969年に始まった南区独自の取り組み。南区連合町内会長連絡協議会が主催し、区長ら区役所幹部のほか、消防、警察の担当者も参加する。地域住民が課題を共有しながら、行政側と意見交換ができる場として機能してきた。
昨年は16カ所合計で891人の住民が参加。防災や健康づくりなどを議題にし、課題解決へ向けた意見交換が行われた。昨年からそれまで設けていた地域からの要望に行政側が回答する「事前提案」の時間をなくし、課題について深く議論する方式に改めた。
南永田・山王台地区は、16地区で唯一、7〜8人の少人数で話し合う「グループ討議」の形式を採用。参加者全員に発言してもらうことが目的で、災害対策に関して意見を交わした。ほかにも、寸劇を取り入れるなど、新しい試みもあった。しかし、1時間半の中で2〜3個の議題について議論することから、「時間が足りない」「議論が深まらない」などの感想も聞かれた。
各連合町内会とともに懇談会の準備を進める南区地域振興課地域力推進担当では「参加者の会話がキャッチボールになるように意見交換を盛り上げたい」と懇談会を”対話”の場にしたい考えだ。
課題・対策を共有
南区は今年度、地域のさまざまな取り組みを支援しようと、好事例を区役所内や地域全体へ紹介する事業に力を入れる方針で、地区懇談会を通し、課題と対応策を共有していく。
懇談会の初回は5月9日の井土ヶ谷地区。ごみ対策などについて議論される予定。南区連合町内会長連絡協議会会長で同地区連合町内会の千葉六男会長は「地域の課題を考える場として多くの方に参加してほしい」と話す。
懇談会に関する問い合わせは同担当【電話】045・341・1239。
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