市立横浜商業高校(長田正剛校長)で本の感想を語り合う「読書会」が定期的に行われている。
同校の遠藤真希子教諭と鈴木有沙教諭が「自分たちが好きな読書を通して生徒の本離れを改善したい」と考え、昨年から始めた。月1回、希望する生徒が図書室に集まり、題材の小説などの感想を共有する。
4月28日は、ウサギが主人公の絵本『ピーターラビットのおはなし』と絵本の感想を作家・江國香織さんが書いたエッセイ『やわらかなレタス』を読んだ。まず、絵本の主人公の気持ちになり、話中のどんなものが魅力的に感じたかを語り合った。その上で江國さんの感想に賛同できる点や自分と異なる視点がどこかを出し合い、絵本とエッセイの関係性を考えた。
「感覚」を言葉に
3人の生徒と教諭らが参加。ウサギが森の中を駆け回る描写に関し、教諭が「森の土の感触はどのような感じか」と生徒に聞き「足でザラザラした感じを受ける」と答えるなど、「感覚」で捉えていることをどんな言葉で伝えるかに重点を置くやり取りが続いた。
昨年から続けて参加している三枝斐子(ひこ)さん(2年)は「考える力が付き、ほかの参加者の発言が理解できるようになった」と言う。
鈴木教諭は「生徒は参加する度に感想を話せるようになっている」話す。遠藤教諭は「想像力を持ち、人に伝えるための語彙を豊富にしてほしい」と読書会を通し、読解力だけでなく、「伝える力」も身に付けてほしいと期待する。
貸出数が増加
同校司書の望月和彦さんによると、図書の貸出数は増加傾向にあり、今後も読書会などを通して、本に親しむ機会を作りたいという。
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