民生委員制度が創設されてから100周年を迎えたことを記念する講演会が12月12日、みなみん(南公会堂)で行われた。この中で横浜出身の女優・五大路子さんが講演し、「民生委員の活動は尊い」などと語った。
民生委員制度は1917年に岡山県に設置された「済世顧問制度」が始まり。その後「方面委員制度」と改められ、横浜市では20年に同制度が創設された。当時は警察署長や市会議員らが委員となり、主に生活困窮家庭の支援を中心にしていた。46年に「民生委員令」が施行され、呼び名が改められ、一般の生活指導もできるようになった。
現在は民生委員・児童委員として、法により厚生労働大臣から委嘱された人が無報酬のボランティアとして活動。全国に23万人いる。南区には約260人おり、高齢者の定期訪問や子育てサロンの運営を行う。
講演会は区民に民生委員の活動を知ってもらおうと南区役所が主催。約500人が集まった。
前半は南永田山王台地区と蒔田地区の民生委員が高齢者食事サービスや異世代交流、中学校、障害者施設との連携など、幅広い世代を対象に取り組みを進めていることを紹介した。
後半は五大さんが講演。自らが20年以上演じている「ハマのメリーさん」を題材にした舞台「横浜ローザ」などについて語った。自らが座長として99年に旗揚げした「横浜夢座」について、当初は公演が大赤字だったが、周囲から「あなたの夢と信念があれば、必ず続けられる」と励まされたことが活動を続けられる原動力だとした。さらに、こども食堂をテーマにした映画出演にあたり、港北区で食堂を開いている民生委員に話を聞いたエピソードを披露。見えないところで子どもを支援する姿を目の当たりにし、「民生委員の働きを知り、何て尊いのだろうと思った」と語った。
南区民生委員児童委員協議会の大竹多喜男会長は「これからも誰もが安心して暮らせる地域づくりを目指して活動していきたい」と述べた。
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