南区役所が外国籍住民が急増している寿東部地区で進めてきた外国人と地域社会がともに暮らしやすいまちづくりの取り組みが優れていたとして、1月24日に「チーム横浜 市長賞」を受賞した。地域と対話し、外国人が日本の生活に早く慣れるための冊子を作ったことなどが評価された。
横浜市は、職員の行動規範として▽市民・社会の要請を実現するため行動▽市民から信頼されるよう誠実・公正に行動――などの基準を設けている。この行動基準を実践し、特に優れた取り組みに「チーム横浜 市長賞」を授与しており、今年度は、区役所、局などの386事例から5事例が市長賞に選ばれた。南区役所の受賞は連携して取り組みを進めた国際局、教育委員会事務局との連名。
寿東部地区は近年、外国籍住民が急増。南区全体の外国人比率が約5%であるのに対し、同地区は約20%になっている。
部署横断でチーム
南区役所は区政推進課を中心に庁内の関係部署でチームを組み、2017年度から同地区住民に困りごとを聞くなどしてきた。その中で、ごみ出しのルールや生活のマナーが外国籍住民に伝わらない、コミュニケーションが取れないなどの課題が浮き彫りになった。
生活ルール冊子発行
外国籍住民に日本の生活に慣れてもらうのと同時に、日本人住民も外国人への理解を深め、お互いが地域の中で暮らしやすくなることを目指し、昨年9月に日本の生活ルールなどをまとめた冊子「南区生活のしおり」を中国語など4言語で発行。転入手続きで区役所戸籍課を訪れる外国籍住民に手渡してきた。区によると、昨年12月までに約1600冊を配布。冊子を使った説明会も開いた。
寿東部連合町内会の木村雅一会長は「区の取り組みが進み、特に外国籍の子どもが地域をつなぐ役割を果たしてくれているように感じる」と話す。
区政推進課は「取り組みはまだ入口に立ったに過ぎず、これからも区役所がチームとなって地域を支えていきたい」としている。
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