六ツ川地区の住民が行った、南区庁舎へ行く交通手段に関する調査結果がこのほど公表された。区庁舎が蒔田から浦舟町に移転したことで、離れた場所への移動が不便になったという声が目立った。市側は移動手段確保のため、バスの乗り継ぎ割引制度を設けているが、利用が少ない実態も改めて浮き彫りになった。
調査は六ツ川地区連合自治会が昨年7月から9月に地区内の全5104世帯を対象に行ったもの。2324世帯から回答を得た。区庁舎が2017年2月に蒔田駅そばから浦舟町に移り、六ツ川など、区西部の住民からは「バス一本で行けなくなった」「行きづらくなった」との声が聞かれた。そこで、移動手段の実態や要望を調べようと、自治会が独自に調査した。
調査によると、1年間で区庁舎や市大センター病院に行く回数は約半数が「2〜5回」で4割が「1回以下」だった。移動手段はバスが最多だったが、京急または地下鉄、自家用車も差なく続いた。「バスは本数が少なく、時間が合わないため、電車を使っている」などの意見が見られた。
バス利用者の区庁舎までの経路は「阪東橋駅から徒歩」が約半数で「乗り換えなしの桜木町駅行き」が3割、移転に伴い、料金が半額になる「井土ヶ谷バス停で乗り換え」は1割にとどまった。桜木町駅行きは、神奈中が運行するもので区庁舎へ直接行けるが、六ツ川方面からは1日2本だけ。「1時間に1本はほしい」との声もあった。半額の乗り換え便は、井土ヶ谷以外の2カ所を合わせても利用者が1日平均1人前後。割引は「最長3年間」と決められており、来年2月で終了する。
同自治会の最上直会長は「今まで実態が分からなかったので、今後のことを考える上での資料となる」としている。バスに関する要望が多く寄せられた調査結果を受け取った南区役所は「バス事業者の経営環境は、年々厳しいものになっているが、機を捉えつつ、事業者に協力を働きかけたい」としている。
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