京浜急行電鉄を中心とした京急グループの本社が9月中旬に現在の泉岳寺駅そばから、みなとみらい(MM)21地区に順次移転する。移転を前に京急電鉄の原田一之社長(65)に話を聞いた。
路線のど真ん中へ
――MM21への本社移転が目前となった。
「9月中旬から順次、引っ越していく。現在、本社のある泉岳寺駅周辺は区画整理が進んでおり、3年ぐらい前から移転先を探していた。候補に川崎や羽田もあったが、京急線のど真ん中に位置する横浜は、現場の人が来やすく、司令塔に適している。また、横浜は1931年に湘南電気鉄道(京急前身の一社)に接続した記念の地でもある。線路の近くにある街区だったのも大きかった」
――本社1階にはミュージアムもできる。
「先日、修繕が完了した昭和初期の名車両『デハ230形』を展示する。電車のシミュレータやジオラマなどもあり、多世代で楽しめる場所になると思う。近隣には資生堂やゼロックス、ヤマハなど見どころある企業があり、ぐるっと回るだけで1日楽しめるのでは。協力して地域を盛り上げていきたい」
――自身の仕事で印象に残っているものは。
「1998年から計画営業部に所属し、運行や駅則に関して一から勉強できたのは今につながっている。羽田駅の開業時は、死ぬほど働いた。各鉄道会社と検討したICカードのPASMO導入も印象深い出来事」
――鉄道会社として大切にしていることは。
「やはり『信頼される京急』であり続けること。安全に運行するのは当たり前にすべきこと。京急線は生活の足として街なかを走り、社会のために、地域と共に成長してきた鉄道会社。沿線に住む人々や企業、街とは、一生お付き合いしていくので、『地域と一緒に』という気持ちはこれまでも、これからも変わらない。さらに地域とのつながりは、強くなっていくと考えている」
品川・羽田と連携
――これからの課題は。
「リスクの一番上に掲げているのは『人口減少』。そのために、沿線の活性化は不可欠。再開発をしている品川、海外への玄関口となる羽田、本社移転する横浜が連携を密にし、元気を波及できれば三浦半島に住みたい人も増えるはず。そういう意味でも可能性は、ものすごくあると思う」
――今後の京急は。
「これまでの『信頼』には応えた上で、いい意味で期待を裏切りたい。『京急って、こんなことやるの?』と言わせたい。これからの新しいチャレンジに注目してほしい。
南区版のローカルニュース最新6件
|
|
高田市議の後援会発足3月28日 |
|
|
|