県立横浜清陵高校レスリング部の小澤勇太さん(2年)が2月2日に茨城県で行われた「関東高等学校選抜レスリング大会」に出場し、3位入賞した。これにより、3月に新潟県で行われる全国大会に出場する。同部は部員がわずか3人。小澤さんは「全国の切符はみんなでつかんだもの」と話す。
小澤さんが出場した60kg級には、関東の強豪約30人がエントリーした。
昨年10月に行われた神奈川県大会で優勝。県王者としてのプレッシャーもあったというが、持ち味のスピード感あふれる投げ技を生かしたレスリングで勝ち進んだ。3位入賞を果たし、全国大会への出場権を決めた。
柔道経験生かす
高校からレスリングを始めた小澤さんは市立南中学校の柔道部出身。中学時代は市大会でベスト8に入るなどの実績を残してきた。「高校では新しいことにチャレンジしたい」と、清陵レスリング部の門を叩いた。
柔道で培った足腰の強さは入部当初から健在。しかし、レスリング特有の「足をつかまれる違和感に慣れるのに時間がかかった」という。
上達の原動力になったのはチームメイトの佐藤力さん(2年)と磯浜広大さん(1年)。佐藤さんと磯浜さんは「3人とも初心者で入部し、共に成長したいという気持ちが強い」と口を揃える。
小澤さんが課題とする寝技を回避する練習に協力し、練習後は体のケアを手伝うなど、全国への挑戦を縁の下から支える。顧問の市口勇志教諭は「環境は恵まれていないが、3人とも創意工夫しながら頑張っている」と称賛する。
父に恩返しを
全国大会出場が決まり、小澤さんは「小、中の友達から祝福の言葉をもらった」と話し、それらが厳しい練習を乗り越える原動力になっているという。
さまざまな人に感謝する中、特に全国での勝利を捧げたい人が父・賢大さん。「柔道を始めたころ、自分の気持ちを理解しようと、スポーツ経験がほとんどないのに一緒に道場で稽古に励んでくれた。とても心強かった」と、照れながらも感謝の言葉を述べる。
インターハイの雪辱へ
”初の全国”として挑んだ昨夏のインターハイは2回戦敗退。「相手の威圧感に押されて完敗だった」と悔しさをにじませる。雪辱を果たすべく、現在は県内各地の合同練習に参加するなど、実践を想定したトレーニングに励む。
減量のため、大好物の焼肉とラーメンは封印中。野菜中心の食事を心掛けている。
小澤さんは「周囲の支えがあるから日々強くなれる。期待に応えられるようにベストを尽くしたい」と全国大会への意気込みを語った。
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