一般社団法人南区医師会(池田嘉宏会長)は、新型コロナウイルスの影響で中止となった市民公開講座をYouTubeで配信している。人を集めるイベントが開催できない中、住民の健康増進などに役立つ情報を提供する新たな取り組みとして試行錯誤する。
同会は地域住民を対象に、医師が病気の予防策など解説する市民公開講座を定期的に開催している。しかし、新型コロナの影響で実施できない状況が続いたため、昨年12月からYouTubeに動画投稿している。
マイペースで学習
現在は1本あたり約60
分の動画を2本公開。南区と協働で地域の防災対策や災害時の医療体制を説明した研修会、親しい人との死別を経験した人の悲しみを癒やす「グリーフケア」について専門医が解説した講座が視聴できる。
視聴者からは「周りの目を気にせず自分のペースで学べる」「聞き逃したり、理解が不十分なところを繰り返し確認できる」などの声が寄せられている。
スマホで気軽に
南区医師会は動画配信を広く知ってもらおうと、地域ケアプラザなどで行われるイベントの中で取り組みを紹介する予定だった。だが、緊急事態宣言が発令され、施設の催しが中止に。同会は「YouTubeを知らない高齢者を中心に周知してもらいたいが、その機会を作れずに困っている」と頭を抱える。
「スマートフォンやパソコンがあれば、自分の好きなタイミングで簡単に視聴できる。もしもの時に役立つ内容なので気軽に見てもらえれば」と呼び掛けている。動画は随時、YouTubeにアップしていく。
同会は緊急事態宣言の解除後、感染症対策を講じた上でセミナーなどの実施を検討し、地域医療を支えたいとしている。
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