廃棄物の収集運搬などを行う「ケイ環境企画」=本社・六ツ川=(加藤寿規社長)は、ごみ収集の仕事から環境保護への理解を深めてもらう出前授業を市立六つ川台小学校(本間明校長)で6月22日に初開催した。4年生43人が収集車の機能やごみの分別法を知り、それが地球温暖化防止になることを学んだ。
六ツ川2丁目に本社がある同社は、飲食店や会社などから出る事業系ごみや廃棄物の収集運搬を中心に行っている。新型コロナの影響を受けている飲食店の回収も請け負う。旭区に積替保管場と営業所を構え、グループに不動産業、広告業の会社を持つ。
これまでは交通事故防止を目的としたイベントなどに参加。「より地元に根差した活動を推進したい」との思いから、会社単独で南区に貢献できる機会を探っていた。
コロナ禍による外出自粛の影響で事業系ごみが激減する反面、家庭ごみが急増。社会科の授業で環境問題について学習する4年生にごみ収集の仕組みを知ってもらおうと、学校側が同社に依頼して出前授業が実現した。
授業では模擬のごみを使用し、積み込み作業から焼却工場に運搬するまでの工程を実演しながら解説。児童は最大積載量1・8トンの4トン車に模擬ごみが詰め込まれていく迫力に圧倒された。
生ごみ、プラスチックごみなどを正しく分別することが地球温暖化などを抑制し、環境保護になると呼び掛けた。また、児童が一人ずつ、ごみ収集車の運転席に着座し、運転手の死角を確認。道路での不注意な飛び出しが事故の原因になると身をもって知った。
適切なごみ出しを
同社の社員は早朝から深夜まで手分けして、1台につき5トン以上のごみを回収している。横浜市から「一般廃棄物収集運搬業」の許可を受けているので、家庭から出るごみも集める。回収するごみの中には使用済みのマスクやティッシュなども多く、社員は感染症の恐怖と闘っている。
4年1組の有馬広貴教諭は「自分たちの生活を支えてくれる皆さんに感謝し、日頃からごみの分別を徹底してほしい」と呼び掛けた。同社の石井隆行さんは「まちのごみを適切に回収することが環境保護につながる。次代を担う子どもたちの興味や関心を引き出す取り組みを進めたい」と話し、今後の授業のサポートにも意欲を示した。
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