衆議院議員選挙の投開票が10月22日に行われた。自民党、公明党の与党が大勝する中、前職、新人の4人が争った神奈川2区(南区、西区、港南区)は、自民党の前職・菅義偉氏(68)が約12万3千票を獲得し、立憲民主党の新人・高橋野枝氏(43)と希望の党の新人・橋本久美氏(48)、共産党の新人・大貫清文氏(60)を大差で下して8度目の当選を決めた。南区の投票率は過去最低の48・19%だった。
地元活動1日だけ
菅氏は2012年12月の第2次安倍政権発足以降、官房長官として首相を支えてきた。選挙期間中、2区内で活動したのは19日の1日だけ。同日夜に蒔田中学校と西区、港南区の計3カ所で集会を行った。ほかの日は県内や東京の選挙区応援を続けていた。不在の間は市議や県議が朝夕と駅頭に立ち、支持を訴えた。
経済政策成果を強調
蒔田中の集会で菅氏は安倍政権発足以降に雇用や税収が増え、株価も上昇していることなど、経済面での成果を強調。その上で「北朝鮮問題や少子高齢化などの課題に責任を持って対応できるのは、自民党と公明党の連立のみ」と安倍政権の継続を訴えていた。
22日の投票締切直後、テレビで全国最初に菅氏の当選確実が報じられた。本人は東京におり、蒔田駅そばの選挙事務所では家族や支持者らが当確を祝った。妻の真理子さんは「本人が不在の中、みなさんが応援してくれた結果」と述べた。その直後には林文子市長が事務所を訪れ「官房長官としての実績が認められた結果だと思う。アベノミクスの推進に期待したい」と語った。
菅氏の得票率は57・1%。3人が立候補していた前回の67・7%より約10ポイント下がった。
野党票が分散
立憲民主党の高橋氏は、解散直前に民進党の公認を得たが、党の事実上の合流で、希望の党ではなく、立憲民主党からの出馬となり、南区選出の民進党県議と市議が支援した。高橋氏は「子育て中の母親や若者の反応は良かった。今後も2区で戦い続けたい」と振り返った。
希望の党の橋本氏は、消費増税凍結などを訴え続けた。港南区選出の民進党県議が支援。「みなとみらいの若い世代や年配の女性からの反応は良かった。今後も2区で活動を続けたいが、得票数を見て決めたい」と話した。
共産党の大貫氏は消費増税反対などを訴えたが、前回の同党候補より約3万票減らす結果となった。共産党と立憲民主党は候補者調整が付かず、県内18選挙区で唯一、両党の公認候補が立候補することになり、野党票が分散した。
横浜市内全体の投票率は51・56%。2区の投票率は50・94%で過去最低だった前回を2・42ポイント下回った。南区は48・19%で前回比2・70ポイント減。市内18区中16番目だった。
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