済生会横浜市東部病院=下末吉=がこのほど、米国などで運用が進む手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」を導入した。現在、11月中の運用開始に向け、準備が進められている。
世界で普及
「ダ・ヴィンチ」は、90年代、戦場で負傷した兵士を遠隔操作で手術するという発想から米国で開発された手術支援ロボット。日本では09年に薬事承認されており、泌尿器科、婦人科、一般消化器外科、心臓外科を除く胸部外科に適応される。
近年、ダ・ヴィンチ手術は急速に普及しており、09年までに世界で50万件に上った。米国で1000台以上、欧州で300台導入されているが、日本には50台しかなく、横浜市内では同院が初めてとなる。
保険診療が課題
同院によれば、今回の導入は「理念の一つである『常に一歩先の医療』と、質の高いがん医療を実践するため」としている。
だが現在、日本で保険診療が可能なダ・ヴィンチ手術は前立腺摘出のみ。子宮摘出や胃切除などは自費となり、患者負担が多いなどの課題もある。
同院は「前立腺に関しては、開放手術に比べて良好な結果が世界から報告されている。世界的に見ても今後多くの科でロボット手術が進められていくはず。近い将来、多くの科で保険診療になることを期待したい」と話している。
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