東海道本線鶴見駅と新子安駅間の滝坂踏切付近で1963年11月9日に発生し、161人が犠牲となった「鶴見事故」から50年目を迎えた同日、慰霊碑のある大本山總持寺で50回忌法要が営まれた。
法要は旧国鉄と遺族との話し合いの上、23回忌で終了していたが、「50年を機に、犠牲者への冥福を祈るとともにあらためて再発防止を」とJR東日本横浜支社が行った。国鉄民営化後は初めてとなった。
慰霊には遺族17人を含む関係者70人が訪れた。JR東日本の柳下尚道常務は「安全の取り組みに終わりはない。今後も努力する」とあいさつ。遺族らは「二度と起きないように」と祈り、慰霊碑に手を合わせた。
戦後2番目の事故
鶴見事故は、東海道本線で脱線した下り貨物列車に、横須賀線の上下旅客列車が衝突して発生。戦後の鉄道事故としては2番目に多い犠牲者を出した。
事故当日、新鶴見貨車区で勤務していたというOBの山本栄一さん(82)は、「どこで何が起こっているのかわからないほど、まさに地獄だった」と振り返る。列車が列車の上に乗り上げる状態で、復旧には3、4日を要したという。
法要の中で、社員代表が「風化させない」「同じことは絶対に起こしてはならない」と誓い、現在も安全な鉄道運行のための教訓として語り継がれている鶴見事故。歴代の鶴見駅長は就任後、まず慰霊碑を訪れ、手を合わせている。
「忘れてはいけない、傷ましい事故だった」と山本さん。同支社やOB会では今後も毎年、献花を行っていくという。
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