ブラジルの絵本の読み聞かせなどを通じて、子どもたちがブラジルを学ぶ「ブラジルと遊ぼうinつるみとしょかん」が6月21日、鶴見図書館=鶴見中央=で開かれた。
イベントは、サッカーワールドカップが開催され注目が集まっていることや、鶴見は同国につながりのある人々が市内でも多いことなどから、ブラジルを知ってもらおうと企画。鶴見を拠点に、ブラジルを始めとする外国人の生活相談などを行っているNPO法人ABCジャパンの協力のもと、開催された。
当日は、読み聞かせのほか、ブラジルにまつわるクイズやポルトガル語を学ぶコーナー、同国で人気のアニメ上映なども行われた。参加した兼田彩希さん(小1)は、「アニメやポルトガル語の挨拶を覚え楽しかった」と話していた。
日系人根付く鶴見描く
鶴見にはなぜブラジルとつながりのある人々が多いのか。読み聞かせでは、その歴史の一端に触れられる絵本が紹介された。
『リリアン沖縄へ行く』は、ブラジルで日系移民二世の父を持つ女の子・リリアンが、祖父母の故郷である沖縄を訪れ、家族の話から移民の歴史や沖縄の文化を学んでいくストーリー。その中で、鶴見はリリアンのおじが暮らす街として登場する。
親戚頼り出稼ぎ
日本からブラジルへ移民が始まった1908年当時、沖縄からも多くの人々が豊かな暮らしを求めて海を渡った。その後過酷な労働にも耐えながら、沖縄県移民は現地に適応し、現在も15万人の沖縄系コミュニティがあると言われている。
戦後1990年以降、ブラジルから多くの日系人が出稼ぎのため来日。もともと沖縄からの移住者が多かった鶴見には、親戚を頼って日系人がやって来るようになっていった。
作者の一人である金城さつきさんは沖縄県出身。移民の歴史を知る機会が少ない子どもたちのために、「楽しみながら学べる本を作りたかった」という。「この本が鶴見と世界を見つめ直す機会になれば」と金城さんは話している。
本は、今後鶴見図書館で閲覧可能になる予定。
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