オレオレ詐欺や還付金詐欺を未然に防いだとして、10月21日、横浜栄町郵便局の野崎由美さん、横浜矢向郵便局の土屋幸夫さん、横浜信用金庫市場支店の水間菜緒さんら3人と、ローソン鶴見市場店と各金融機関に対し、鶴見警察署(石川光美署長)から感謝状が贈られた。手渡した石川署長は、「最後のところで被害者にならずに済んだ」とそれぞれの活躍に感謝の言葉をかけた。
各店とも被害の防止は初めて。よく来店するという60代夫婦に応対した野崎さんは、「定額貯金を解約したいと来られた。用紙を書く手が震えていておかしいと思った」と振り返る。以前から鶴見署の指導を受けていたこともあり、上司と連携して引き止めたという。
息子を名乗る犯人から、「会社の監査で金が必要」と言われた60代夫婦が来店した矢向郵便局。話を聞いた土屋さんは、詐欺だろうと判断し、変わる前の番号にかけるように説得した。「これまで被害が数件出ていたので、強く心掛けていた」と話す。
振り込め詐欺の被害者としては比較的若い、50代と見られる女性への被害を防いだ水間さんは、「電話しながらかけ込んで来た。順番待ちの番号も引かなかった」と、不自然な様子を注視。女性から「本店に中野さんという方いますか?」と尋ねられ、詐欺だと気づいたという。
60歳前後の女性が電話で話しながらATMを操作していたため、不審に思ったというローソン鶴見市場店の鈴木裕二さん。電話をかわり、犯人と話すなどしたが、女性は信じなかったという。「他のスタッフと協力して説得した。信じ切っている相手に対して話をするのは、なかなか大変だと感じた」と、現場での対応の難しさを語った。
件数は県下最多
鶴見署によると、10月21日現在、区内のオレオレ・還付金・架空請求・融資保証の詐欺の認知件数は、今年に入り54件で、被害金額は1億8千万。同署は「自分は大丈夫と思わず、誰かに相談を」と話している。
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