災害時のトイレ対策などを専門家に学ぶ災害医療勉強会が、10月5日、鶴見公会堂で開かれた。(一社)鶴見区医師会が主催。今年は、発災当日から対応が不可欠とされる栄養摂取、口腔ケア、トイレの対策法をテーマに、それぞれの専門家による講演を実施。2百人を超える聴衆が耳を傾けた。
歯磨きせず肺炎に
栄養摂取について語ったのは、東邦薬品(株)で管理栄養士として勤務する西垣香菜子さん。東日本大震災では、糖尿病の避難者が菓子パンの過剰摂取と運動不足から、3カ月で7kg増加した事例などを挙げ、「1〜2週間は生きるため。それ以降は生活習慣を考慮して備蓄を」と呼びかけた。
続いて登壇した鶴見歯科医師会の佐藤信二医師は、食べ物が気管などに入って起こる誤嚥性肺炎について講演。震災関連死の原因として多いとし、トイレの回数を減らすために水分を控えた結果、唾液の減少から口腔内の細菌が繁殖し、肺炎を引き起こすという。
佐藤医師は、「歯ブラシは重くない。なくてもハンカチやウェットティッシュで代用できる」と実践してみせていた。
9時間で8割が催す
トイレ対策の講師は、NPO法人日本トイレ研究所代表の加藤篤さん。過去の震災時にあった汚物まみれのトイレを写真とともに説明しながら、災害用トイレの重要性を訴えた。東日本では、発災から9時間以内に約8割の人に排泄欲求があったというアンケート結果を示し、「トイレはすぐ絶対必要。携帯トイレ、マンホール型や仮設などを組み合わせ、行きたくなるトイレを作って」と話した。
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