子どもの貧困問題などを知るための講演会「子どもの生活と声を知る―鶴見からはじめよう―」が、9月24日、ココファン横浜鶴見で開かれた。主催は、区内で子どもの居場所づくりなどに取り組むNPO法人サードプレイス(須田洋平代表)。
会には地域の民生委員や教員ら約60人が参加。子どもの貧困対策センター「(公財)あすのば」代表・小河光治さんによる基調講演のほか、内閣府の井関大洋さんが国の支援策などについての解説を行った。
7人に1人
経済的に厳しい家庭で育つ「子どもの貧困」。厚労省の2015年調査では13・9%に上り、7人に1人の割合となる。
サードプレイスでは、外見だけでは判断しづらい相対的な貧困への理解、支援の拡大など、地域のネットワークを広げることなどを目的に、今回の講演会を企画。国が進める子供の未来応援基金・子どもの未来応援ネットワーク採択事業の一つとして開催された。
「居場所づくりもなぜ必要か、伝わりにくい部分もある。興味をもってもらえれば」と須田さんは話す。
見えにくくても存在
「貧困と聞くと遠い国の話と思われがちだが、日本には見えない貧困がある」――講演で小河さんはそう語った。
裕福だった幼少期から、父の交通事故で一転した経験を持つ小河さん。自身の体験を交えながら、あすのばが進める給付金プロジェクトの状況や、受給者1500人に実施したアンケート結果などを紹介。86%が年収300万円未満で生活、高校1年生の3分の1がアルバイト経験があり、使途は「学校の費用」が33%、「生活費」が15%などという結果を説明した。
小河さんは「SOSは、本当につらい状況の人ほど出せない」と、当事者の気持ちに言及。自身についても「おそらく地域の民生委員が気づいてくれたのだと思う」と話し、地域で見守る重要性を説いた。
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つるぎん27日に4月25日 |
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