念願のオープンがコロナ禍と重なった店舗では、ノウハウなどの蓄積も無い中で最善を探る日々が続く。「まちのリビング」をコンセプトに、4月1日に開業した「230(つみれ)カフェ」もその一つだ。
230カフェは、地域住民らから成る団体「つみれプロジェクト」が運営するコミュニティカフェ。昨年度、市民主体の整備提案に横浜市が助成する「ヨコハマ市民まち普請事業」で採択された取組だ。
3日間で休止
店内は、乳幼児連れも利用しやすいように小上がり席も作り、全30席を配置。小箱ショップや貸しスペースとしても活用する。「食」を中心にすえながら、子どもから高齢者まで、国籍も問わずに集える場として、定期的にイベントなども企画する考えだった。
3月22日、内覧会も兼ねたオープニングセレモニーを中止にした。不足分の資金を補うため実施した、インターネットで寄付金を募るクラウドファンディングのリターンとして、寄付者も招待していたが、感染拡大を受け断念した。
その後、4月1日に予定通りオープン。だが、3日間営業し、カフェは休止期間に入った。
「ノウハウがなく、判断が難しかった」。代表の福徳未来さんは話す。休校中の小学生の子どもを持つスタッフもおり、話し合いの結果、小箱ショップと物産品販売のみとし、急きょテイクアウトも始めた。
収益厳しくも制限
緊急事態宣言が明け、6月からカフェも再開した。対策としてテーブルレイアウトを変更し、定員を半分以下の12人に設定。事前予約制にしながら、当初5人の想定だったスタッフ数も3人に調整している。
当然、収益的に厳しい。人数制限をしている以上、断らざるを得ない場合もあり、宣伝するにも葛藤がつきまとう。
9月から当初の予定通り、集う場など、企画の展開も見据える。ただ、感染が再拡大する状況に不安は募るばかりだ。
人が集めにくいコロナ禍だが、緊急事態宣言中も1日数人の来店がある中で、「マスク越しでも言葉を交わすとホッとした」と福徳さん。温もりが通う交流は代えがたいと改めて感じた。「地域の人に応援してもらって出来た場所。常に出来ることを考えていく」。そう言って前を向いた。
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