「密」を避けることが必要となる新型コロナウイルス対策で、避けて通れない業態もある。格闘技などもその一つ。小野町にあるフジマキックムエタイジムも、対策に頭をひねりながら、運営を続ける毎日だ。
メニュー体感して工夫
同ジムは、元ムエタイ選手の藤牧孝仁さんが立ち上げたジム。小学生のキッズクラス、中学生以上の一般クラス、親子のファミリークラスの3クラスがあり、計100人ほどが通う。
毎回20人ほどが来ていたキッズとファミリーは、緊急事態宣言前の3月には休止した。「100%ウイルスを防ぐことができない」。それが理由だった。緊急事態宣言とともに、ジムの完全休業を決定。6月初旬まで、約2カ月間休んだ。
休業中はオンラインでレッスンを行うなど工夫。合わせて、どうしたら密にならないか、試行錯誤を繰り返した。
再開に向けては、スタッフの提案でマスクを着用してメニューをこなし、どれくらい苦しいかなどを体感。「感染対策を進めるあまり、別の事故があってはいけない。夏は熱中症も気をつけないと」と藤牧さんは話す。
結果として導き出した対策は、全クラス5人限定で事前予約制とし、ソーシャルディスタンスが取れるように一人ずつのスペースを確保。設置していたリングは、距離を取るために片付けた。また、1時間の入れ替え制として、合間に消毒清掃の時間を30分設定。入室前には手洗い、消毒、足の裏の拭き取りなどを徹底する。
さらに、対面で指導にあたるスタッフは、マスクにフェースシールドを装着。使用したミットなどは、メニュー間のインターバルでこまめに消毒を実施している。
再開後、「やはり充実感がある」と藤牧さん。一方、100%がない状況のまま開くことに葛藤もあった。ただ、休業中の収入はゼロ。「これ以上は待てない」というのも正直な部分だ。今後も予防や対策になるものは取り入れていく。「会員の安全第一」を念頭に、前向きに取り組む。
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