めぐみ助産院に勤め、同院の子ども食堂の発起人として活動する 井上 愛美さん 寺谷在勤 37歳
母親を支え、子どもを笑顔に
○…助産師として寺谷のめぐみ助産院に勤め、同院で行う「こども食堂めぐみ」の発起人として活動する。「満足に食事を食べられない家族の悩みが一時期の自分と被り、共感した。助産師だからこそできるサポートもあると考えた」と思いを語る。
○…豊岡小学校から鶴見中学校に進み、多くの時間を鶴見で過ごした。親が仕事で忙しく、1人でいる時間が多かったこともあり「思春期の反抗なのか、家を出ることも多かった」と笑う。パソコン関係の専門学校に通って一度就職したが、娘の出産を機に退職して実家のある佃野に戻ってきた。助産師である母の姿を見てきたこともあり、同じ道を志して看護学校に通い始めた。
○…2人の娘の育児をしながらの学校通い。朝7時には保育園に娘たちを預け、実習などで迎えが遅くなることも多かった。2人を寝かしつけた後には学校の復習。生活にも余裕がなく、貯金を切り崩してのギリギリの生活だった。「貧しかったけれど、何とか乗り越えたので今では何でもできる気がする」と笑顔で振り返る強さが印象的だ。忙しい中でも「娘には親の愛情を感じてほしい」と手料理を欠かさず、休日には一緒にキャンプに行くなど、できるだけ一緒の時間を大切にしてきた。最近では18歳になった長女が看護学校への進学を決め、「自分のことをちゃんと見てくれていたんだなと感じて幸せです」とはにかむ。
○…助産師は出産前後のサポートから、中高生への性教育の出前授業、閉経後の相談など女性の一生を支える。多くの喜びや不安を見てきたからこそ、子ども食堂について「出産後は不安を感じるママが多い。食堂はそんなママたちが交流し、笑顔の溢れる場所になれば」と温かく語った。
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