「読んだ本ください」 図書館が寄贈募集
読み終わった本を図書館に寄贈できることをご存じだろうか。鶴見図書館では、来月24日まで館内でチラシなどを配布し、利用者からの寄贈を受け付けている。
寄贈の募集は横浜市にある18の図書館共通で実施されている。鶴見図書館によると、取り組みが始まったのは、2008年頃から。「本を購入する予算が減少したことが背景のひとつにあるのでは」と清水清副館長は話す。
昨年度に寄贈で集まった本は、18館全体で約4万冊。鶴見図書館単独では、1383冊集めた。
他館に比べ冊数はずばぬけて多くはないが、集まる本の内容に鶴見特有の傾向があるという。「鶴見には有名企業が多いので、書店などでは入手困難な社史を寄贈してもらっている。こうした資料は工業地帯として発展してきた鶴見の歴史を語る上で非常に重要なもの」と同館は話す。
売るより多くの人の手に
大型の古本屋も増える中、売らずに寄贈を選ぶ人がいる理由には、「ベストセラーや人気作家の本は、予約が1年待ちというものもある。売れば誰か1人の手に渡って終わりだが、寄贈することで、本を待つより多くの人に使ってほしいという思いがあるのでは」と同館は推測する。
募集期間を過ぎても、寄贈は通年で受け付けている。問い合わせは、同館【電話】045・502・4416へ。
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