アメリカ西海岸のチアリーディング普及団体・USAナショナルズの日本支部が主催するUSAナショナルズ全国大会「スクール&カレッジナショナルズ」(千葉県幕張メッセ、3月27・28日開催)に、区内3校(橘学苑、法政女子、市立東)が出場する。大会は、事前に開かれる地区大会で基準点をクリアした精鋭チームが、チアとダンス部門で出来栄えを争う。区内の高校生が、強豪ひしめく全国の舞台に立つ。
ノーミスの演技を 橘学苑「FORTES」
橘学苑高校=獅子ヶ谷=のチアリーディング部「FORTES」は、ショーチア部門ノービス編成に出場する。
創部2年の快挙
野球部などの応援のためにと、一昨年に創部した同校チア部。全国は創部2年目の快挙だ。部長を務める日下るみさん(2年)は、「まさか自分たちが全国に出られるなんて思ってもみなかった。夢みたい」と喜ぶ。
指導するコーチらが、「チアの楽しさを知るのは大会に出るのが一番」と後押しし、初めて出場した昨夏の大会。印象に残る演技を披露したチームに贈られる「ベストインプレッション賞」を獲得した。日下さんは、「嬉しかった。表彰されて糧になった」と振り返る。
10人で大舞台に挑む
部員は現在、2年生7人、1年生3人の計10人。専用の練習場所はなく、教諭や生徒らが行きかう校内の共有スペースで、週5日、マットを引くなど工夫しながら取り組んでいる。
進学準備のため、2年生が出られる大会はこれが最後。「みんながんばってきた。ノーミスの演技が目標」と日下さん。初出場となる大舞台で、さらなる快挙を目ざす。
2連覇目ざす 法政女子高「METEORS」
法政大学女子高等学校(和仁達郎校長)=岸谷=の応援部「METEORS」は、部員数37人。週4回の練習を基本に、日々努力を重ねてきた。
全国大会出場は今回で2回目。昨年はショーチア部門ノービス編成で初出場ながら優勝という快挙を成し遂げた。昨年の好成績から部員は「プレッシャーを感じていた」という。しかし、全国への予選となる東京大会では、基準点を突破し見事1位という結果を残すことができた。
部長の内田美潮さん(2年)は、「決まった時はほっとした」と笑顔を見せる。
全国出場決定後は、気持ちのゆるみが課題になることもあった。「しばらく浮かれてしまっていた面もあった。モチベーションを上げるのは大変だった」と部員らは振り返る。
日頃から「練習から楽しんで演技する」ことを心がけてきたという部員。大会直前の練習では、「いい雰囲気。やる気と楽しさが伝わるものになってきている。このまま本番でも演技できれば」と自信を見せていた。
目ざすのは2連覇。「地区大会では失敗もあったので、満足いく演技をしたい」。目標へ部員の思いを一つにして、本番に挑む。
団結力でいざ入賞へ 東高「SCARE CROW」
ソング・ポン・ダンス部門に出場する東高校チアダンス部は、部員総勢45人。同大会では過去2回、印象深い演技を披露したチームに贈られるベストインプレッション賞を受賞している。部長の村本佳南さんは「ずっと全国を目ざしてきた。先輩も受賞したベストインプレッション賞を狙いたい」と意気込む。
出場するのは、2年生部員18人の「SCARE CROW」。部内の学年混合オーディションを、2年生全員で勝ち取った。「他のチームにない仲の良さがある」と、村本さんは団結力の強さを語る。
落選もあきらめず
全国大会出場までの道のりは平たんではなかった。一回目の選考では予選落ち。2年生にとっては後がない状況に追い込まれた。しかしそこからチームは団結し、2月に行われた大会で見事基準点を突破。「時にぶつかり合うこともあるが、常に仲良し」と石井由香コーチが評するチーム力で這い上がってきた。
大舞台を前に、チームには笑顔が溢れている。村本さんは「2年生にとって最後の大会。私たちらしいチアダンスを全国で披露できれば」と活躍を誓った。
感謝込め笑顔で 東高ダンス部
東高ダンス部からは、ヒップホップ部門スモール編成に6チームが出場する。27日にセミファイナルが行われ、勝ち上がった8チームが翌日のファイナルに進出できる。部長の石塚実李さんは「全チームが出場できるのが嬉しい。ファイナル進出を」と熱意を燃やす。
5年連続の出場となった同部。卒業生が良い成績を残してきただけに、プレッシャーは大きかった。
一度目の選考は落選。それでも「改善点を話し合った。何とか先輩たちに続きたかった」とあきらめなかった。声を掛け合い、背中を叩き合って手にした全国の切符。石塚さんは、「顧問の先生、保護者の方、クラスメイトなどたくさんの人の支えがあってここまでこれた」と感謝の気持ちを忘れない。
集大成を笑顔で
個性豊かな衣装は、各チームそれぞれでテーマに合わせて考えた。石塚さんのチームのコンセプトは「狼」。「出てきた瞬間にインパクトを与えたい」と大舞台での躍動を誓う。
「集大成となる大会なので、笑顔で踊りたい」と石塚さん。部員一丸となって、最高のパフォーマンスを見せるつもりだ。
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