新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、湘南記念病院(市内笛田)が自作マスクの無料配布を開始した。合わせて作り方を解説した動画も公開。同院の井上俊夫院長は「マスク不足による市民の皆さんの不安を少しでも和らげることができたら」と話す。
現在、同院でもマスクが手に入りづらく、医師や看護師も同じものを何日も使用する状況が続いているという。
また、毎日の出勤時にマスクを求めてドラッグストアに多くの人が並んでいる姿を目にしていたことから「何とか自分で作れないかと考えた」と井上院長は話す。
そこで目を付けたのが、手術室で機材を包むために使用する「サーレムクルム」という青い不織布。柔軟性があり、水をはじくため何度も洗って使うことができる。
同僚の医師らとともに着け心地なども確認しながら改良を重ね、約2週間ほどで「男性用」と少し小さい「女性・子供用」が完成。3月27日には同院のホームページから、型紙をダウンロードできるようにしたほか、動画配信サイト「ユーチューブ」で「外科医が教える自作マスク」と題した動画を公開した。
作り方は、型紙を布に当ててボールペン等でなぞり、切り抜いたらホチキスで張り合わせるだけ。慣れれば1分弱で1枚完成させることもできる。120cm×120cmの布1枚から、男性用30枚のマスクを作ることができるという。
スタッフなどが空いた時間などにマスクを製作しており、これまでに約800枚が完成。飛沫が心配される場所では普通のマスクと二重にするなどの工夫もしながら、医師や看護師が使用している。4月6日からは、同院受付で地域向けに無料配布を開始した(1人1枚ずつが基本で必要な場合5枚セットもあり)。
井上院長は「地域の医療機関として何か行動を起こしたいと考えていた。多くの人がマスクが手に入らずに不安を抱えているなか、身近なものでも代用できることを知って、少しでもそうした気持ちを解消してもらえたら」と話している。
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