11月に展示会を開く、足柄老爺柿愛好会「天目会」初代会長の 内田 英治さん 南足柄市在住 73歳
老爺柿の魅力、伝えたい
○…小さな柿の実をつける盆栽樹種の1つ「老爺柿(ろうやがき)」。6年前に友人と2人で愛好会「天目会」を立ち上げた。一般的には知名度が低いことから、より多くの人に知ってもらおうと、年に2回ほど展示会を開催するなどPR活動にも力を入れている。現在会員は11人。「好きな人が集まったシンプルなものですよ」と笑う。
○…盆栽は数十センチから、大きいものは1メートル近くになるものまである。実の色は一般的なオレンジのほか紅、黄など多彩。形も丸実や細実など多種にわたる。特に好きなのは「ひょうたん型」で、子どもを見るような愛おしそうな表情を見せる。毎年9月から11月にかけ実の色が変化していくのが楽しみ。また、花が咲いた数全てに実がなるわけではないと言い「実になるのは3分の1くらい」という栽培の難しさも、自身の心をひきつけて離さない。
○…高校卒業後、富士フイルムに入社。現役時代から花や植物に関心を寄せていたこともあり、定年後は趣味を生かし山野草の販売を始めた。「妻も理解を示してくれたかな」。子どもたちが独立した今、南足柄市内にあるビニールハウスで500〜600種類の山野草を育てている。「ハウス内をくまなく歩き回るから、良い運動になるんだよ」と笑う。「新芽が出て育ち、そしてつぼみになり花が咲く。この過程と一つひとつの変化が愛おしい」と話す横顔は、植物への愛に満ち溢れている。
○…仲間たちと行くカラオケが楽しみで「会の立ち上げ以降、交流の幅が広がった」と言う。新型コロナウイルスが蔓延する前は週に1回は行っていたという。十八番は五木ひろしで「なかでも『渚の女』が好きなんだ」と鼻歌交じりに口ずさんだ。
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