神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
鶴見区版 公開:2011年11月24日 エリアトップへ

鶴見法人会が双葉町支援 避難先の埼玉で炊き出し

社会

公開:2011年11月24日

  • LINE
  • hatena
手作りの味が人気だった
手作りの味が人気だった

 「焼き魚なんて、いつぶりだろう」。そう言いながら、湯気の立つサンマを持って微笑む人たちが印象的だった。

 福島県双葉町の町民約7百人が避難する埼玉県加須市旧騎西高校で11月20日、鶴見法人会(長谷川勝一会長)らが炊き出しを行った。

 炊き出しは同法人会が企画。「津波だけでなく原発の問題もあり、被害が深刻だと思った」。長谷川会長は双葉町支援の理由を話す。震災後すぐに調整したが、『大人数なら秋に』という町側からの要望もあり、8ヵ月経って実現した。

 ◆◆◆ 

 当日は、朝6時に鶴見からバス3台で出発。集まったのは会員70人に、町会などから一般参加の区民50人の計120人だ。

 用意したのはサンマ700匹、フランクフルト、焼きそば、とん汁が約400人分。手配に奔走した相川副会長は「備品を揃えるのに苦労したが、ほとんどを会員企業で揃えた。来られない人たちの気持ちもこもってる」と話した。

 ◆◆◆ 

 この日はちょうど、震災で延期となっていた統一地方選挙の投票日。別の避難先から投票に訪れる人もいたため、10時ごろから配り始めた料理は2時間ほどで終了するほど盛況だった。

 町民は「本当に有り難い」「ずっとお弁当だから、炭火の焼き魚が美味しかった」などと喜んだ。

 同会では今後も支援を継続していく予定。春には避難の子どもたちを募って、八景島へ招待することを計画しているという。

 ◆◆◆ 

 「早く帰りたいのが一番」。町は未だに警戒区域。井上一芳副町長は、町民の声を代弁するように応えた。

 福島第一原発のある双葉町は震災翌日、町役場ごと福島県内の川俣町に避難。その後さいたまアリーナに移り、3月31日から同校で生活を続けている。

 井上副町長は「みんな(炊き出しを)楽しみにしていた。120人は今まででも多い方。できることは自分たちでと、がんばっているところだが、やはり嬉しい」と顔をほころばせた。

 震災から8ヵ月。復興を思っても、自分たちだけでは前進できない人たちもいることは確かだ。当日は配る側も貰う側も、みんな楽しそうにしていた。長谷川会長は「成功してよかった」と微笑んだ。

 「ごちそう様。ありがとう」。帰り際に聞いた言葉が温かかった。(浜田貴也)
 

長谷川会長(左)から井上副町長(右)へ義援金も
長谷川会長(左)から井上副町長(右)へ義援金も

鶴見区版のローカルニュース最新6

三ツ池フェスに向け”会談”

三ツ池フェスに向け”会談”

末吉・寺尾中生が意見交換

5月9日

地域清掃団体を募集

地域清掃団体を募集

区が軍手やごみ袋配布

5月9日

横綱から「すもう場」

新横浜公園

横綱から「すもう場」

今年度中に完成予定

5月9日

ズーラシア動物園で公演

ズーラシアンブラス

ズーラシア動物園で公演

5月19日に

5月9日

DNAを調べてみよう

DNAを調べてみよう

市場小コミハで6月23日

5月9日

大改修終え再開

県立武道館

大改修終え再開

”レジェンド”記念品展示も

5月9日

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 7月14日0:00更新

  • 7月7日0:00更新

  • 4月7日0:00更新

鶴見区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月9日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook