大手レンタルソフト店を運営する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」と共に、海老名市立中央図書館(市内上郷)の指定管理を担っている「(株)図書館流通センター(TRC)」が「CCCとの協力関係を解消する意向を示している」と10月27日、一部メディアで報じられた。
中央図書館は大幅リニューアルを経て10月1日に開館。CCCが運営する佐賀県の武雄図書館に続き全国2番目の「ツタヤ図書館」として話題を集めている。
市は、CCCとTRCの共同事業体を同館の管理業者に指定。しかし報道によれば、図書館運営は同所を含め2カ所目と実績に乏しいCCCと、全国400館以上の図書館運営を任され、選書や企画についても豊富なノウハウをもつTRCとの共同事業体にも関わらず、中央図書館の実質的な運営は、ほぼCCCが担当している状況だったという。
こうした実情を踏まえ、今回TRCが解消を検討している背景には理念の違いや役割分担の考え方にズレがあったのではないかと見られている。連携解消の一報を受け海老名市の担当課では「(10月27日現在)そういった話は聞いていない」とコメントしている。
TRCとCCCによる図書館の共同運営については、愛知県小牧市でも予定されていたが先頃、世間を賑わせた「選書問題」等もあり行政がその意向を問う住民投票を実施。結果、反対多数となったため契約解消が決まった経緯もある。
背景に「主導権争い」?
カフェや書店の併設など、CCC色を色濃く反映した中央図書館は、リニューアルオープン後、わずか2週間で来館者4万人を突破。本の貸出冊数も改修前と比べ2倍以上となるなど一見順調に運営されている。だが前出の武雄図書館と同様、書棚の中から不適切な図書が発見される「選書問題」が、ここでも発覚。さらにTRCが得意とする「蔵書の分類」についても独自性を追求するあまり、CCCが一般的な図書館とは異なる配架方法を採用。「本が見つけにくい」等のクレームの要因になっていた。
関係者は「連携解消の有無に関わらず、オーソドックスな図書館運営を手掛けてきたTRC側が相当不満を募らせているのではないか」と分析している。
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