海老名・座間・綾瀬版
公開：2017年9月29日
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「自信になった」と平賀さん
市内上今泉在住の平賀国雄さんが代表を務める「どんぐり未来工房」が、９月16日から18日の３日間にわたり羽田空港で行われた「神奈川みやげもの市場」で最高位のグランプリ賞に輝いた。平賀さんはどんぐりを原料にしたお菓子を売り出し、食材としての可能性を来場者にＰＲした。「88歳になっても人に認められる事は嬉しいし、自信につながった。どんぐりを使って、県の名産品といわれる商品開発を行っていくモチベーションになった」と、今後の意欲を語っていた。
県商工会連合会が主催する「神奈川みやげもの市場」は、県内19の商工会からの推薦を受けた事業者が販路開拓の支援や販売力の向上を図ることを目的に行われているもの。地域特産品や農商工連携商品など37点が出品され、約４万６千人が会場を訪れた。イベント内では来場客が商品を人気投票する企画が行われた。
一昨年（前回）に行われたイベントでも出展しており、優秀賞を受賞した平賀さん。座間市内に工房を構えているため今回も座間商工会からの推薦を受け出展した。海老名や座間で採集したどんぐりを原料にクッキーと煎餅、お茶の３種を販売。美味しさはもちろん、珍しさや健康面なども来場者に訴えかけたところ、その思いが伝わり、37事業者の中から見事グランプリ賞に選ばれた。「糖度の高いどんぐりには、砂糖や卵などのアレルギーを引き起こすものを使わずとも美味しくできます。そんなところを伝えたのも良かったのかな」と嬉しそうに語る。
どんぐりが生きがい
江戸時代の発明家・平賀源内が由来となり、「どんぐり源さん」の愛称で親しまれている。76歳のとき、どんぐりを研究している友人に、縄文時代は主食であったことやミネラル・ビタミンも豊富であることを教えられ、関心を持つようになったという。それからはどんぐり研究に没頭し、様々な商品を開発。民間企業とのタイアップや、障害者の自立支援をめざした、どんぐり料理を提供するレストランの立ち上げにも参画し、社会に貢献。２０１３年には「大衆のノーベル賞」と呼ばれる「東久邇宮記念賞」も受賞している。
開発にさらに力を入れるため84歳のときに工房を開設。この時の起業資金はＷＥＢ上での活動ＰＲに共感したサポーターから出資を募る「クラウドファンディング」で調達した。
平賀さんは「米寿になってもこんな事を続けているから長生きが出来ているのかな。色んな人に支えられていて本当に幸せな人生です。まだまだ終われないですけどね」と笑顔を見せた。
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