市民の判断は「続投」。13日の投開票で実施された海老名市長選挙は、都市基盤整備への積極投資など、「成長の継続」を訴えた現職の内野優氏(56歳・無所属)が2万8079票を獲得。ソフト面の充実したまちへの「転換」を訴えた新人の渡部美憲氏(46歳・無所属)の挑戦を退け、3選を果たした。市制施行40年を迎えた海老名の舵取りは内野氏に託された。
市長選は3選を目指す内野氏と4年前、約1万2千票差で苦渋をなめた渡部氏の一騎打ちとなった。
8月末に出馬表明した渡部氏は「震災からの復興は被災地のみならず、日本全国にいま一度、自分たちのまちを見直せと語っている」とし、「海老名も例外ではなく10年ぶりの交付団体転落はそのシグナル」とした。
選挙戦ではソフト面の充実したまちづくりへの「転換」を訴えると同時に、学校プールが解体され4つ目となる温水プールの建設計画が進められていること、行政が補助した北海道登別市への市民交流ツアーが9月に実施されたことなど、内野市政を批判した。
一方の内野氏は9月末に立候補を表明。さがみ縦貫道路の海老名インターチェンジ開設や海老名駅舎部完成など2期8年の実績を強調。「税収が上がってこそ、まちは元気になる。その税収が医療や教育の分野にも回る。投資すべきものに投資することが必要」と、海老名駅西口再開発事業など、これまで同様、都市基盤整備への積極投資の姿勢を示し「まちの成長の継続」を訴えていた。
「批判・不満受け止め説明責任果たす」
13日午後10時過ぎ、内野陣営に「内野優位」の報が届く。10時20分過ぎに本人が浜田町の選挙事務所に入るとほどなくして、テレビで「当確」が報じられた。
大勝した4年前とは対照的に約3千票差にまで迫られての辛勝に内野氏は「いまのまちづくりの流れは問題ないと考えている」とした上で「批判はある。批判、不満を受け止め説明責任を果たしていく」と話した。
渡部氏が批判した「登別ツアー」に関しては「都市間交流であり問題ない」、また温水プール建設については「健康増進のための施設。説明し理解を求めていきたい」とした。
一方、渡部事務所ではテレビが「内野3選確実」を報じると騒然とした雰囲気に。11時10分過ぎに姿を現した渡部氏は支援者を前に「これ以上何ができるかというほど、やり尽した。選んだのは市民。この結果を受け止め、力と期待を頂きながら、海老名の舵をとれないのはとても残念」と声を絞り出した。
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