みらいふる鎌倉50周年記念大会の実行委員長を務める 沖田 俊昭さん 十二所在住 80歳
充実した「第二の人生」を
○…市内で活動する老人クラブをまとめる「鎌倉市老人クラブ連合会」(みらいふる鎌倉)の50周年を記念し、11月に記念大会が行われる。その実行委員長を務める。「より多くの人に地元クラブの存在を知ってもらえる機会になるよう、頑張っています」と笑顔を見せる。
○…鎌倉生まれ鎌倉育ち。幼いころ、住んでいた雪ノ下界隈では「鎌倉の悪童と呼ばれるほどのいたずら坊主」で、「近所の人にはとても可愛がってもらったけれど、その分悪さがみつかると思いっきり怒られた」といたずらっぽく語る。「親からは向こう三軒両隣の大切さを一番に教わった。自分自身も地域に育てられたようなもの」ときっぱり。しかし大学卒業後に建設関係の会社に就職すると、全国を転々とし長く鎌倉を離れていた。また戻ってきても仕事が忙しく、鎌倉には「寝に帰ってくるだけ」の状態が続いたという。「あれだけ世話になったまちのことなんて、当時は何一つ分からなくなっていた」と振り返る。
○…60歳のころ、知人からグラウンドゴルフのクラブに誘われ、入会。そこで老人会の存在を知った。「自分が30歳のころからこんな会が存在していたなんて」と驚くとともに、「雪ノ下老人クラブ」の活動に参加するように。その後、住まいを十二所に移し「十二所ちとせ会」に所属、72歳で会長になった。現在はみらいふる鎌倉の副会長も務める。「活動の中で素敵な先輩や仲間に恵まれて良い刺激になった。『第二の人生』のあり方を多くの人に示して、次の世代につないでいけたら」と朗らかに語る。
○…子どもは独立し、現在は妻と2人暮らし。一緒にパソコン教室に通うなど、結婚50年を経た妻とは今でも行動をともにすることが多いという。記念大会の準備に奔走するなか、息抜きはカラオケ。「練習は近所の公民館で。随分うまくなったんだよ」と満面の笑みを浮かべた。