鎌倉版 掲載号:2017年4月14日号

「ふらっとカフェ鎌倉」の代表を務める

渡邉 公子さん

稲村ガ崎在住 74歳

食でつなぐ命と地域

 ○…全国で広がる「子ども食堂」をヒントに、幅広い世代が集い食事をしようと、先月末に第1回が開催された「ふらっとカフェ鎌倉」。これを運営する市民団体の代表を務める。会場は定休日の飲食店を借り受け、食材の一部は寄付で賄うなど、すべて市民による手作りなのが特徴だ。週1回の開催をめざし、約20人のメンバーと共に準備に奔走する。「みんなで気軽に楽しく、美味しいご飯を食べる場にしたい」と意気込みを語る。

 ○…横浜市出身。2歳のときに栃木県へ疎開し、高校卒業まで過ごした。小学4年生の時、級友たちの弁当が白米に梅干しだけだと知ると、自らリアカーを引っ張り農家へ。食材の提供を直談判し、料理上手な母や校長とともに「けんちん汁」を作って給食として振る舞うなど、この頃から行動力は抜群だった。実践女子大学で染色や服飾のベーシックデザインを学び、卒業後は大学や高校で非常勤講師として働く傍ら、工芸作家として作品発表を続けた。現在は県立金井高校で家庭科の講師を務め、農業体験など特色ある授業を行っている。

 ○…知人の紹介で鎌倉に来たのは約40年前。仕事と子育てを両立しながら、市民活動にも積極的に関わり、2012年から16年まで鎌倉市市民活動センター運営会議の理事長を務めた。今でも世代を超えた人たちを繋ぎ、様々な団体やイベントの開催に携わっている。「鎌倉は自然が豊かで、活動的な方もたくさんいる。とても楽しい環境です」という。

 ○…子どもの頃、食卓には祖母が摘んだ野草や、母が腕によりをかけた季節の料理が並んでいた。「大変な時代だったけど、昔からの生活の知恵が詰まっていた。なにより命をいただいている実感がありました」と振り返る。ふらっとカフェでは、自らが受け継いできた「生きること」「食べること」の基本を、子どもたちに伝えるつもりだ。

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