県政報告 81 かけがえのない命を守る 県議会議員民主党・かながわクラブ はかりや珠江
九月一日は防災の日でした。東日本大震災以降、防災意識が高まり、しっかりと対策に取組んだ方も多いと思います。災害に備え、まず家庭や職場で家具の転倒防止や備蓄・非常持ち出し品などの点検を行いましょう(非常持ち出し品チェックリストは、はかりやのHPにも載せてあります)。
さて九月十日の「世界自殺予防デー」からの1週間は「自殺予防週間」。国が全国の自治体や民間団体等と連携して、毎年啓発活動を推進しています。今回は自殺予防対策や関係の深いうつ病について取上げます。
*統計でみる深刻な現状
1年間に全国で3万人、神奈川でも1500人から1900人もの方が自殺で亡くなっています。平成20年の死因を年齢別で見ると、15歳〜39歳では死因のトップが自殺。他の年代でも上位です。また男女比では男性が7割、女性が3割となっており、男性は団塊の世代を含む60代、50代の割合が高くなっています。原因・動機は「健康問題」「経済・生活問題」が上位。職業別では学生・主婦・年金生活者など職業についていない人が半数以上を占めています。
県では今年3月に「かながわ自殺総合対策指針」を発表し、一人でも多くの命を救う取組みをスタートさせました。
*眠れていますか?
ではどんな予防策があるのでしょうか。
まず大切なのは、家族や周囲の人が自殺の危険を示すサインをキャッチし、適切な治療や支援につなげることです。まじめで責任感が強い人ほど、悩みを一人で抱え込む傾向があり、「うつ病」を発症するケースが多いといわれています。
初期のうつ病は、寝つきが悪い、よく眠れない、食欲がない、下痢や便秘が続くなど、身体的な症状として現れるので、いつもと様子が違うなと思ったら、家族や周囲の人が「眠れてますか?」と声をかけ、ゆっくり話を聞いてあげることが大事です。
精神的な症状としては、気分の落ち込みや喜怒哀楽などの感情がわかなくなる、周りのことに興味や関心がなくなる、集中力や判断力の低下なども見られるようになります。また考え方に幅がなくなり、自分を責め、悪い方向にばかり考えるようになってきます。
簡単に考えてほおっておくと悪化してしまうこともあります。早めに専門家に相談し適切な治療につなげることが第一です。
*どこに相談すればいい?
私たちは、誰でもさまざまなストレスや悩みを抱えて生活しています。「自ら命を絶つ」という選択を避けるためにも、解決が難しい時は、行政等の専門的な相談機関を活用しましょう。一本の電話が、かけがえのない命を守ることにつながるかもしれません。
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