区内初の「港北ボランティアガイド」 初代理事長に就任した 下里 敏城さん 鳥山町在住 69歳
地域デビューの案内役に
○…先月に正式発足。2010年度から区が主催するガイド養成講座を受けてきた計16人がメンバーとなり、この度晴れて船出を迎えた。「他区には既にあったボランティアガイドの団体を『この街にも』という思いが以前からあった。会立ち上げまで何とかしようと参加してきましたから」と期待を滲ませる。
○…地域の活動に関わるようになったのは、定年を迎えた62歳の頃。「自分も含めて高齢者は元気でいることが一番。家にこもらず、外に出て仲間と付き合うことが大切だと考えました」。そこで参加したのが、区主催の生涯学級『地域デビュー 定年はじめの一歩』。様々な人が集まる学級の中で特に重要性を感じたのが、仲間と語り合える「交流の場」だった。2年目からは同学級の運営委員になり「場づくり」のけん引役に。「外出するきっかけにもなるし、地域にも親しめる。これが私の中で底流にある気がしますね。おかげで多くの仲間に出会えました」
○…定年後、特に興味を持ったのが歴史。奈良や京都などに熱心に訪れるようになったほか、生涯学級を通じて区内各所の歴史・文化スポットについても学んだ。「歴史や文化は、知れば知るほど好きになるし、知識を得ることで自分の中の満足感が高まるのがいいですね」。一方で意識しているのが「文化財に対する愛情」だ。色々な場所に足を運ぶ中、ぞんざいに扱われている文化財を見かけると悲しくなるという。「私自身がガイドをする上でも、『文化財を大切に』というメッセージを伝えるようにしたいと思っています」
○…今後は、年5回の会主催ツアーと、各種団体からの依頼を受けて行うガイドを中心に進める。2月4日・5日には大倉山記念館で前哨戦とも言えるミニガイドを、4月3日には自身が企画したツアーを開催。「参加者の方にも、ツアーを通じて新しいものに出会って頂きたい」。手腕を試される時がやってきた。
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