県政報告147 良い方向に「伸びる」一年に
新しい年のスタート、皆様はどのような想いで迎えられたでしょうか。
今年は「申年」。「申」に「にんべん」をつけると「伸」という字になります。人の力によって、よりよい方向に伸びていくそんな1年であって欲しいと願う元旦です。
昨年も、さまざまな出来事がありました。大村智・梶田隆章両先生のノーベル賞受賞は、地道な努力やチーム力の大切さを再認識させてくれました。国際宇宙ステーションでの日本人宇宙飛行士の活躍は宇宙への夢を広げました。
一方で、免震ゴム試験やくい打ちデータの改ざんなど、建築物の安心・安全を揺るがす事件もありました。加えて日本各地で自然災害が発生。県内では大涌谷の噴火で、火山災害の難しさを痛感させられました。
多くの県民の皆さんが県行政に望んでいる「治安・防災対策」「高齢者福祉や医療体制の整備」「子育て支援」「環境問題」など、多くの課題がありますが、着実な前進にむけ、努力を続けて参ります。
*ラグビーW杯の開催
イングランド大会での日本チームの活躍、すばらしかったですね。「五郎丸ポーズ」も大流行しました。
2019年のラグビーW杯開催都市が「横浜市・神奈川県」に決まり、決勝戦が新横浜の横浜国際総合競技場(日産スタジアム)で行われることになりました。神奈川県は日本ラグビー発祥の地でもあり、県内にはラグビーの強豪校もあります。ラグビーへの関心の高まりで、子ども向けの「タグラグビー」も人気です。
しかし悩みはグラウンドの確保。大きな大会に使える専用グラウンドが不足している状況です。W杯開催は、ラグビーのすそ野を広げる上でも大きなチャンス。関係者の方々のお声も伺いながら、心に残る大会となるよう、準備を進めていきたいと思います。
*江の島でセーリング
2020年の東京五輪。神奈川では江の島でセーリング競技が開催されます。約50年ぶりに再び湘南・江の島がオリンピックの舞台となります。通常の競技会とは規模が違うため、開催までに取組むべきことは多岐にわたります。関連施設の整備の他、競技エリアに設置されている定置網等漁業への影響も考えていかなければなりません。
さらに知事はセーリング競技との相乗効果を生み出そうと、追加種目候補の「サーフィン」競技会場を誘致すべく正式に名乗りを上げました。
*海の魅力づくり
県では「かながわの海」に対する県民の印象を調査しました。最も多かったのは「交通渋滞」。ついで「人で混雑」「海が汚い」という結果でした。マイナスイメージが先行しています。
県は「かながわシープロジェクト」を立ち上げ「FeelSHONAN」をキャッチフレーズにかながわの海の魅力を発信しています。さらに多くの人に神奈川の海に親しみを持ってもらおうと努めているところです。また美しい海岸を維持するため、関係市町村で「かながわ海岸美化財団」を構成し、永年にわたり海岸の美化活動を実施しています。
オリンピック開催地になる機会はめったにありません。県民の皆さんからも事前キャンプの誘致やボランティア育成、魅力発信や観光戦略に取り組むべきとの声が寄せられています。
ラグビーW杯も東京五輪も、さまざまな分野の活性化につながるよう、県として各界としっかりと連携していかなければなりません。県では新たに「スポーツ局」を設置する予定。両大会の成功に向けて多面的な取り組みを求めていきます。
*地球環境を守ろう
昨年も世界各地で大規模な自然災害が発生しました。日本も例外ではありません。
県でもCO2など温室効果ガスの削減に力を注いできましたが、家庭部門や業務部門では削減どころか増加している状況で、各家庭や事業所の協力を推進しなければ、さらに状況が悪くなることが想定されています。そこで、県民の皆さんに自主的に温暖化対策に取り組んでいただく手立てとして「マイエコ10(テン)宣言」の登録を進めているところです。環境行動メニューから自分が取組めそうなもの10個を選び「マイエコ10」とします。初級から上級へとチャレンジをしてもらい、いつの間にか環境にやさしい生活スタイルに変わっていくことを目標にしています。
未来の世代に「負の遺産」でなく、より良い環境を残していくのも私たちの役目。
皆さんのお声に耳を傾けながら努力を重ねて参ります。今年もどうぞよろしくお願い致します。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|