県政報告【19】 74回目の夏に思うこと 県議会議員 武田しょう
令和初となる終戦の日を迎えるにあたり、先の大戦で命を落とされたすべての皆さまに哀悼の意を申し上げます。日本人のみで、神奈川県の人口の、およそ3分の1に相当する310万人もの尊い命が失われました。それぞれの思い描いていた未来が閉ざされた事実を前にすると、どんな言葉も力を失います。
昨年、東南アジアを訪れた際、フィリピン・バタン諸島と台湾の間にあるバシー海峡、そしてフィリピン本土上空を通過しました。バシー海峡においては、わが国の輸送船が連合国軍の魚雷攻撃によって沈められ、数万名の方が犠牲になったと言われますが、今でもその正確な人数はわかっていません。またフィリピン本土では、約50万人もの日本軍将兵が亡くなりました。十分な準備を与えられず、水や食料、援軍などの補給もなく、絶望の中で多くの命が潰(つい)えました。倒れてもなお祖国に帰れず、国家のために戦っていた事実さえも忘れ去られようとしています。戦争末期、なぜこのようなことが起こり、責任の所在はどこにあるのか。戦争体験のない私は、そのように思います。
過去に学ばない国は、やがて滅びる。そのことは歴史が証明しています。いまの日本は、果たして74年前の終戦からどれだけの教訓を学び、現代に活かせているでしょうか。
戦争は断じてあってはなりません。同時に国を守るために戦い、命を落とされた方々を想い、学ぶことも決して忘れてはいけないと私は思います。
今年の夏も、県立地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ/栄区)の国際平和展示室に行き、息子に歴史を伝えます。
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