第2回「濱の鉄人」料理コンテストで優勝した、フレンチ店『れすとらん さいとう』オーナー 齊藤 良治さん 菊名在住 43歳
畑をこよなく愛す料理人
○…横浜の地産地消を推進しようと、市内の料理人や生産者など約30人が参加するプロジェクト『濱の料理人』。この団体が主催する料理コンテストが先ごろ行われ、「横浜産の調味料を引き立てる地産地消メニュー」というテーマで、参加した8店舗の中から”濱の鉄人”の称号を手にした。「『齊藤さんの人柄が味に出てる』との声も頂き、本当に良いお客さんに支えられているなと感じました」
○…日頃から食材を仕入れに自ら農家へ出向くほど、徹底した地産地消にこだわる。今回考案した「濱っぽく!はまぽーくのポシュ 自家製サツマイモのニョッキとともに」も、横浜の豚肉ブランド・はまぽーくと、菊名に住む実家の父が育てた旬の2種類のサツマイモを使い、横浜産の胡麻油・醤油・はちみつを調味料に仕上げた。「見た目や美味しさだけではなく、食べた人の記憶に残るような”驚き”も大切。例えば、調味料の組み合わせ次第で『こんな味がするんだ!』とか。食べる喜びや幸せを、より感じられる料理を作りたいと常に考えています」
○…生まれも育ちも菊名。農家だった祖母に連れられ、3歳頃までよく畑に行っては土いじりや採れたての野菜を食べて遊んでいた。「そのおかげか、小さい頃から野菜が大好きでしたね」。人生の転機は、出版社に勤務していた33歳の時。激務のあまり、食事を”味わうこと”がおろそかになっていた中、体調不良でダウン。「病み上がりで食べた食事が、衝撃的においしく感じて。食事を味わう大切さを人に伝えたい」という思いから脱サラし、料理人の道を歩み始めた。
○…夏休みには、子どもを対象にした料理教室なども開催。現在構想中の夢の一つが「キッチンガーデン計画」。店の隣に畑をつくり、野菜を育てる過程から料理を考える場をつくりたいという。「趣味は、野菜とたわむれることかな」と笑う顔には、小さい頃から変わらぬ畑への愛情に満ちていた。
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