港北消防署長に就任した 坂本 浩さん 泉区在住 51歳
経験生かす現場主義者
○…「市内で最多人口を誇り、新横浜などのターミナル駅や大型施設も多い区の消防署長に任命され、光栄です。責任の重さを感じつつ、区民の安全を第一に考えていきたいと思います」と真っすぐな視線で話す。消防局総務課長からの着任。これまで警防課で消防隊の消火戦術を考えたり、神奈川県警本部生活安全対策室に出向し、振り込め詐欺対策や都市環境整備にあたったりと幅広い経験をもつ。「消防士拝命30年になる経験を十分に生かしていきながら精一杯がんばりたい」と語る。
○…「災害で困っている人を助けたい」―。そう思い、消防士を志し始めたのは中学生の頃から。テレビや新聞記事などを見て、影響を受けたという。消防学校を卒業後、希望した救助隊員として人命救助の最前線で奮闘。その後、1989年から6年間綱島救助隊の隊長を務めた。火災現場で救助を待つ人を保護する達成感と同時に、任務の厳しさも味わった。「この貴重な経験があるので、港北区への思い入れは非常に強いんです」
○…体を動かすことが好き。土日はジムに通い、トレーニングに励む。「気持ちはまだまだ第一線です」と頼もしい。「災害に強いまちづくりのために、地域・人の防災力の向上を図りたい。地域や事業所がそれぞれの特性に合った避難訓練を自主的に行ってほしいと思っています」と熱を込める。
○…署長職は初めてとなる。「総務課などと比べ、区民の方々とより近い距離で仕事ができると思うと、やりがいを感じます」と話す。「例えば、救急車を呼んでいる人は藁(わら)にもすがる思いで電話をかけてきている。大多数の中の1件ではない」と区民の立場に立って考え、行動していく方針だ。住宅が多く、火災が発生すると大規模に広がるおそれをもつ区の特徴を踏まえ、区民を守る体制を整えていく。
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