県政報告110 子どもに良質の文化鑑賞を 県議会議員民主党・かながわクラブ はかりや珠江
今年は気温や雨量など異常な記録を更新し、自然災害が続発しています。今回の台風でも伊豆大島で多くの方が被災されました。心からお見舞いを申し上げます。自然災害の被害を小さく抑えられるよう、日頃の備えの点検をしましょう。
今回は第3回定例会前半の「県民・企業常任委員会」で取り上げた課題をご報告します。
*文化芸術で豊かな感性を
「かながわ文化芸術振興計画」は25年度で計画期間が終了するため、現在改定作業を進めています。これまでの検証結果をみると、「子どもの鑑賞機会の充実」や「伝統芸能の保存・継承」にさらに力を入れるべきとの指摘があります。
東日本大震災の復興過程でも文化芸術の持つ力が再認識されましたが、子どもたちの豊かな感性や想像力を養うためには、音楽等、生の演奏や舞台に触れることが大切。しかし、地域や家庭環境により鑑賞機会には格差があるのも現実です。
私は、神奈川の子どもたちがどのように文化芸術を鑑賞・体験しているのか、実態を詳しく調査する必要があると提案し、その方法が検討されることになりました。市町村や学校と連携し、どの年代でどのようなものを鑑賞しているのか、何が不足かを調査した上で計画を進めること、子どものための鑑賞・体験プログラム研究も提案しました。
*文化芸術の拠点整備
県立文化施設の老朽化問題も大きな課題。県民からは、優れた文化芸術を身近で鑑賞したいとの要望が強く、拠点となるホールの整備は欠かすことができません。新たに建設するのでなく今ある施設を改修し、長寿命化させていく方向が示されています。山下町にある「県民ホール」は、耐震補強等の工事のため、今年の12月から来年の9月末まで全館休館となります。また開館60周年を目前にしている「県立音楽堂」も県民ホール本館の工事終了後に改修に入る予定です。
東京では文化芸術の拠点整備が強化され、東京への一極集中が想定されています。文化芸術の拠点整備と共に担い手の支援・育成に努め、神奈川の魅力=「マグネット力」を高められる計画の推進が望まれます。
*女性センターの移転問題
江の島にある「かながわ女性センター」は、県の女性施策推進の拠点として約30年前に整備されました。
移転先は藤沢駅近くの県の合同庁舎の2階部分等で、面積は従来の女性センターの10分の1。増加するDV等の相談や、男女共同参画推進のための人材育成・学習、女性を取り巻く課題解決のための研究など女性センター本来の機能は維持し、ホールや宿泊施設は持たない姿になります。またセンター図書室には、山川菊栄文庫をはじめとする特色ある10万冊の図書があり、今後も活用が図れるような方策が必要です。
私は質疑で、女性施策・男女共同参画施策に先進的に取り組んできた神奈川のプライドを忘れず、県下の市町村をバックアップできるよう機能の強化に努めるよう要望しました。また移設先の合同庁舎は堅いイメージなので、親しまれる外観や内装にすること、図書は県立図書館で保管する方針は理解できるものの、女性センターの図書として他の書籍とは別にコーナーを設けることも求めました。移転を好機として、名称も男女共同参画の拠点にふさわしいものにすること、親しみが持てるニックネームの公募も提案しました。
県には「わたしの提案」という制度があり、メール・ファックスなどで提案を受付中です。もちろん議員も皆さんの意見を県政に反映するパイプ役。これからも役割を果たしていきます。
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