神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
港北区版 公開:2014年8月7日 エリアトップへ

自身も体験した第二次世界大戦の研究を続ける 小野 静江さん 神奈川区在住 82歳

公開:2014年8月7日

  • LINE
  • hatena

未来のため義務を果たす

 ○…1945年5月29日の横浜大空襲の時、女学校のあった中区から太尾町(現・大倉山)の自宅に電車に乗って帰る途中、爆撃の音を聞いて飛び降りた。変わり果てていく町並み。逃げ回る人たち。茫然とその場に立ち尽くすしかなかった。たまたま居合わせた青年に助けてもらい一命を取り留めた。しかし、この空襲以来、親友2人とは会っていない。自ら経験した戦争について、研究、発表を長年にわたり続けている。「あの時、私は13歳でした。活動の原動力は戦争に対する怖さだけでなく怒りが強い」と語る。

 ○…長女を出産後、「戦争体験をこのまま忘れてはいけない。同じ思いを子どもたちにさせてはいけない」との考えから、体験記を書いたのが、戦争の研究をはじめたきっかけ。約40年前に「横浜の空襲と戦災」の出版を市が計画した際、体験記を編集室に送った。そこから声をかけられ、同本の編集に関わることに。一昨年には港北区の戦争の被害を辿った本も作った。「自分の生まれた港北区の調査をしない限りやめられないと思ったんです」と明るい口調ながらも強い意志を感じさせる。

 ○…先日、東日本大震災の被災地に赴いた。「一瞬にして町並みが変わってしまった”被災”を受けた場所。空襲と通じるものがあると思いました」。3年経った今も残る様々な傷跡、その一方でひしひしと伝わる被災者たちの優しさ。「実際に足を運ばないとわからないものがあります」。想像だけでは足りなかったものがそこにはあった。

 ○…「これからも勉強していかなければなりません」。40年以上戦争について調べてきた今でも、新しい発見が多い。「戦争も実際に見なくてはわからない。うまく伝えられないことも多い。しかし、人の話に謙虚に耳を傾け、知ろうとする。これが生き残った者の義務だと思います」。これからも多くの人の声に耳を傾け、多くの人に届くように伝え続けていく。

妙蓮寺

家族葬から社葬まで。緑に包まれた静かな境内には、3つの斎場を備えております。

https://myorenji.jp

<PR>

港北区版の人物風土記最新6

竹下 幸紀さん

今春、港北区長に就任した

竹下 幸紀さん

55歳

5月2日

冨田 育子さん

4月1日付で港北図書館長に就任した

冨田 育子さん

鶴見区在住 57歳

4月25日

内田 大恵さん

横浜市港北区仏教会の会長として活動する

内田 大恵さん

日吉本町在住 56歳

4月18日

小谷田 作夫さん

八杉神社郷土史研究会の代表として八杉神社の歴史を紐解く

小谷田 作夫さん

大豆戸町在住 77歳

4月11日

池本 三郎さん

樹木医として、4月14日に県立青少年センターで行われる講演会に登壇する

池本 三郎さん

箕輪町在住 85歳

4月4日

RINAさん

歓成院観音会館で4月13日に「声明」とコラボしたジャズコンサートをひらく

RINAさん

埼玉県所沢市在住

3月28日

意見広告・議会報告政治の村

  • 支援員の謝金が倍に

    公明党市議団の要望がカタチに 市政報告

    支援員の謝金が倍に

    横浜市会議員 望月やすひろ

    4月25日

あっとほーむデスク

  • 4月20日0:00更新

  • 2月18日0:00更新

  • 6月25日0:00更新

港北区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

戦後の横浜 写真資料でたどるサイト

戦後の横浜 写真資料でたどるサイト

4月27日から都市発展記念館が公開

4月27日~5月31日

港北区版のイベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年5月3日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook