「チャンバラ合戦」を行うNPO法人ゼロワンの東京代表 奥野 康治さん 大倉山在住 31歳
サムライ魂 覚醒させよ
○…「社会をちょっとだけ面白くしたい」――。屋内遊びが主流である現代。日本社会に外遊びの楽しさを伝えたいと奮闘する。現在広めているのが、スポンジ刀で相手軍の腕にある”命”ボールを落とす「チャンバラ合戦」。発祥の大阪をはじめ、各地のイベントで戦いを仕掛けてきた。刀を持つと皆表情はサムライに。「本能なのか、武士道を心得た礼儀正しい動きを見せることもあって面白い」と目を輝かせる。
○…病弱だった幼少期。入院していた頃は指をくわえて外の世界を眺めていた。「だからこそ、外で遊べるようになった解放感があったのでしょうね」。中高では陸上部に所属し、「やりすぎた」と話すほど熱中したそう。社会人になってから、参加者としてこのゲームに出会った。「第一印象はシンプルに”面白い”。大人が本気で遊べてしまうんです」。その日の夜には「スタッフをやりたい」と連絡したほどすっかり虜になった。
○…学生の時から、あてもなくふらりと旅するのが好きな流浪者だったという。「その地に住んでいる人の生活を知るのが楽しい」と今でも年に一度は海外を一人旅。外国人は愛国心があるという気づきから、自身も日本文化をアピールしたいという思いが生まれた。「チャンバラ合戦もいつか海外進出させたいですね」。こうした好奇心と大和魂が、一人のサムライに火を灯し続けている。
○…「勝ち負けがあるからこそ、本気で喜び、悔しがる」。勝負事を避ける教育が波及しているからこそのこだわり。参加した親子からの「学校ではこんな遊びできない」という言葉と笑顔が嬉しいとにっこり。今後は区内で広めていく方針。「港北の人って活動的。一緒になって活動していきたい」。”主将”の思いを乗せて、今狼煙が上がる。
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