開庁30周年記念イベントを展開中の東戸塚消防出張所長を務める 牧野 豊さん 藤沢市在住 47歳
「消防ファン増やしたい」
○…「開庁30年という節目の年に職員皆で協力し、地域とのコミュニケーションを図る企画を」。そんな発想から昨年、イベントの構想を練り始めた。7月からは出張所前の掲示板等に世界の消防ワッペンやヘルメットを期間毎に飾り、道行く人々の目を楽しませている。展示を前に掲示板を修復したのも、展示物を持ち寄ったのも職員。まさに手づくりで地域の人々を迎える企画となった。
○…晴天時の日中には敷地内にパラソルとテーブル、椅子、消防に関する絵本を並べている。11月中旬くらいまでの開設を目途とした仮設図書館は、熱中症対策として区民らが気軽に立ち寄れる休憩所でもある。「少しでも消防に親しみを持ってもらえたら」。絵本を展示する企画は磯子消防署勤務時代に発案した。署内に絵本コーナーを設けたことで親子連れの注目を集めた。「子どもがいると新鮮で、こちらも楽しい気持ちになった」と振り返る。
○…横須賀市出身。「やんちゃ坊主だった」という幼少期は山の中で基地をつくったりして遊んだ。海も近く中学時代はもっぱら海水浴。大学在学時、ボランティアに打ち込む友人の姿を見て、「自分も何か社会のためになることを」と消防の道を目指す。体力への自信も志を後押しした。現在は妻、長女、長男の4人家族。子どもの将来については、「消防を勧めたい気持ちもあるが」と言いつつ、「自由な発想で面白いと思うこと、やりたいことをやってほしい」と父親の表情で。
○…「消防ファンを増やしたい」との思いは強く、定期的に地元ラジオにも出演し様々な消防情報を発信している。「第一に地域の消防力を発揮すること。そして災害から地域を守ること、また救急要請にしっかりと親切に対応すること」。課された使命を端的に表す。「町内会等の防災意識が高いこの地域で30年間の感謝を忘れずに活動したい。そして頼りにされる存在でありたい」
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